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挑戦~from.Ryukoku~ vol.77 ゴリティ・ブレンダンさん

Introduction

周辺に歴史的文化遺産が点在する龍谷大学に、フランスから留学されているゴリティ・ブレンダンさん(文学部)。日本人との積極的な交流を図るために学外では居酒屋とラーメン屋でアルバイトに励まれています。なぜ日本に留学に来られたのか、将来の夢などについて流暢な日本語でお話してくださいました。

留学先を日本にした理由はなんですか。

元々関心があった日本の文化をより深く理解するために日本語を学びたいと思っていたことから留学先を日本に決めました。進路を選択する際に、フランスでは日本語学科が設置されているのが国立大学と専門学校に限られていて、フランスのパリに次ぐ第二の都市リヨンに位置する国立のリヨン第三大学の言語学部日本語学科に進学しました。そこでは日本の言語だけではなく、文化、社会などに関する勉強をしていました。フランスでのアルバイト先は日本人のお客様がよく来られるところだったので、アルバイト先の先輩に日本の敬語なども教わっていました。しかし、言語を習得するには現地に赴いて、日本人と多くのコミュニケーションを取ることが大事だと考え、経済的な理由や住みやすさ、長い歴史を持つ町であることを踏まえて、京都に留学することにしました。留学は昨年の9月からしていて、今年の8月には帰国して大学院に進学する予定です。

京都で好きな場所はありますか。

日本のお寺に嗜好があり、特に仁和寺が気に入っています。好きになったきっかけはフランスにいる時に、偶然インターネットで「京都 桜」と検索したところ、五重塔越しに桜が映っている仁和寺の写真を見つけました。とても綺麗で、直接目にしたいと熱望したことが、京都に留学したいと思った理由の一つでもあります。日本に留学してから実際に仁和寺へ訪れたとき、思いがけずに念仏を唱えるお坊さんに遭遇して、日本に来たという実感が湧き、感動しました。お寺に足を運ぶと独特の雰囲気に触れられて、時間が止まったような感覚に浸ってしまいます。
また、そこに参詣したという証が残り、思い出の記念品にもなるため御朱印を集めるのが好きで、旅行をするときはご朱印帳を必ず携行しています。京都のお寺だけではなく、東京や四国のお寺の御朱印もあります。

日本に来て驚いたことはありますか。

面積はフランスの約半分で人口は約二倍にも関わらず自然が豊かなところ、そして公共の交通機関が整備されているのに驚きました。また、日本とフランスの文化の違いで衝撃を受けたのは統一性が追求されているところです。就職活動を例に挙げると、フランスでの就職活動は形式がないものが多いのですが、日本においてはみんなが同じような格好に揃えて、規律を遵守した行動をしているように見受けられました。

日本とフランスの大学の違いはありますか。

学校においては、サークルや部活といった幅広い種類の活動に取り組む学生がいて、生協やトレーニング室など学生が快適に過ごすための支援が充実しているという印象があります。一方で、フランスの大学にはサークルが存在しない場合が多く、部活のようにスポーツに真剣に取り組む団体が多いです。また、入試によって入学者を選抜する日本の大学とは対照的に、フランスの国立大学は入学するための試験などはありませんが、少人数授業を二回欠席したら単位を認定してもらえないなど、卒業する難易度が高いことが特徴として挙げられます。

現在日本に留学されている方にアドバイスをお願いします。

やはり、日本で暮らすからにはたくさんの日本人と触れ合うことが大事だと思います。留学当初は自身の言語能力の不足や価値観の相違から、意図せずに相手を不快にさせてしまうのではないかという思いが付きまとい、日本の方との交流に臆することがありました。ですが、居酒屋とラーメン屋でアルバイトを始めてからは、いくつもの出会いがありました。アルバイト先の店長や同僚、お客様と接しながら人との繋がりを持つことで、日本の文化を学ぶことが出来て、それに加えて様々な意見が聞けて、見聞を広められました。留学する前の自分と比較して、人として成長することができたと感じています。また、日本の方がフランスに興味を持ってくださることが嬉しかったです。日本でたくさんの人と出会い、有意義な留学生活を送ってください。

【取材・記事】
齊尾 郁昭(法学部2年)
吉野 桃香(経営学部2年)

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