広報誌「龍谷」2026 No.101

03

People, Unlimited

経営学部経営学科4年生
滋賀県立守山高等学校出身

林ᅠ 泰誠さん

ゴールは悟り。
煩悩に楽しく向き合うカードゲーム

欲望や怒りなどの煩悩を捨て悟りを開く。この厳しい道のりを他者とともに歩み、仏教について体感的に学べるカードゲーム「にゃむ阿弥陀仏VS悟リーチ」を経営学部4年生の林泰誠さんが開発した。「私は龍谷大学の留学生の生活を支えるレジデント・サポーターを務めていました。活動を通じて、ボードゲームが人と人との距離を縮める力を持つことに魅了されました。スマホを触りがちな学生が対面で語り合い、絆が深まるのではと着想し、TREP※の龍谷チャレンジにカードゲームの企画を応募したところ採択されました」

「にゃむ阿弥陀仏VS悟リーチ」は、煩悩カード、浄土真宗カード、他力の信心カードの計108枚で構成され、2~5人で楽しむ。プレーヤーは「修行僧」として7枚のカードが配られ、ルールに従って手札を捨てたり山から引いたりして、最終的に0枚になれば勝利。「煩悩がなくなり悟りの境地に達したということです」と林さん。煩悩Maxカードの質問には全員で答え、お互いの煩悩をみつめる時間が生まれる。「悪人正機」「煩悩具足の凡夫」といった仏教の教えが記された浄土真宗カードは効果が発動するため、駆け引きが深まる。煩悩を捨てきれない状況でも、阿弥陀様に救われて逆転勝利する展開もある。林さんの創意工夫によって自ずと対話が生まれ、ゲームとしての面白さを味わえることも魅力だ。それだけにルール作りからカードのデザインまで、約5カ月の取り組みはまさに修行だったと林さんは振り返る。「ここまでの大学生活では、思い通りにいかないことも多く、煩悩に苛まれていました。そんな時に浄土真宗の教えに触れて心が安らいだ経験があります。このゲームを通じて、浄土真宗を楽しく学んでもらえたら嬉しいです」

カード完成後は「龍谷祭」をはじめ、定期的に体験会を開催。『目標とか努力とか…もう疲れた』『ダイエットは明日から』『ポイント溜まるし買っちゃおう』など、林さんが絞り出した等身大の煩悩は「ゲーム以上に会話が盛り上がった」「自分の悩みにも友人の悩みにも気づいた」と参加者の共感を獲得。今後はカード枚数の調整などゲームの質を高めるとともに、龍谷大学だけでなく、付属平安高等学校をはじめとする仏教系学校の教材や寺院での活用をめざすクラウドファンディングを予定。「TREPの支援や宗教学が専門の先生の監修、浄土真宗の精神を伝える学生団体・伝道部の協力など、制作を通じて結ばれたご縁も大切にカードゲームを広めていきます」と抱負を語る林さんの“修行”は続いていく。

※TREP:創業支援ブース。学生のアントレプレナーシップの獲得、挑戦を支援する空間・プログラム

「にゃむ阿弥陀仏 VS 悟リーチ」ルール説明動画
https://www.youtube.com/watch?v=F_-qTX0QHS8

「にゃむ阿弥陀仏 VS 悟リーチ」ルール説明動画

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