06
春期特別展
平安の京にみちる阿弥陀仏
「京都・真如堂の名宝」
2026年4月18日(土)~6月14日(日)
休館日:月曜日(ただし、5月4日は開館)、5月7日(木)
主催:龍谷ミュージアム、朝日新聞社、京都新聞
京都市の洛東に伽藍を構える真正極楽寺、通称・真如堂は、平安時代に戒算上人が開いた天台宗の古刹である。「本尊は慈覚大師円仁が造立したという阿弥陀如来です。比叡山から移安される際、京の人々、とくに女人救済を願ったところ、三度うなずき、都へお越しになられたことから『うなずきの弥陀』と呼ばれ、阿弥陀如来の立像としては日本最古とされています」と語る龍谷ミュージアム石川知彦副館長。応仁の乱で伽藍が焼失し、場所を転々としながらも真如堂は都の念仏信仰の中心として栄え、室町時代に創始された念仏法要「お十夜」は現在も真如堂の重要な行事となっている。1693年には建立当初に近い現在地に再興。近世以降は京都の豪商・三井家の菩提寺として造営と興隆が支えられてきた。本展では、真如堂に伝わる仏像や仏画、経典、近世絵画など、国宝 1 件、国指定重要文化財10 件を含む約100件を贅沢に公開。見どころの一つは、龍谷ミュージアム所蔵の「真如堂阿弥陀如来像」(室町時代)だ。「応仁の乱で都が炎上する中、本尊は救い出されたものの、光背や蓮華座は欠損しました。しかし、この仏画には造立当初のままの光背や蓮華座が描かれています。こうした資料価値の高い貴重な作品を当館で所蔵していたことも、本展開催のご縁に繋がったのではないかと思います」。初公開となる真如堂一山の喜運院、そして法輪院の「木造 阿弥陀如来立像」をはじめ、真如堂から惜しみなく名宝が出展されることも縁の賜物だろう。阿弥陀如来が立ち上がったことは仏教史の上でも画期的なことで、以後数々の阿弥陀如来立像が制作される契機となった。このことから真如堂草創期以降の都の仏像にも着目。「伏見区恵福寺像をはじめ、これだけの木彫像が一堂に並ぶことはめずらしいことです」。真如堂に伝わる中近世の古文書の一部を紹介する京都市歴史資料館の「真如堂の古文書」展とあわせて、長い歴史と京都の人々との深い結びつきを持つ真如堂の魅力を、名宝を通じて存分に堪能できる機会となる。
石川 知彦 龍谷ミュージアム副館長
龍谷ミュージアムWebサイト
https://museum.ryukoku.ac.jp/