●現在の就職環境って? |
2012年3月に卒業する大学生に対して、企業側の新卒採用計画がどのようになっているのか見てみましょう(※表1)。昨年に引き続き、求人倍率が低下しており、ますます就職環境が厳しくなっていることがわかります。ただ、超就職氷河期であった2000年ほどではありません。
企業の採用活動は、3月11日に発生した東日本大震災の影響により、主要大手企業は選考を5〜6月に後ろ倒ししていますが、中堅・中小企業については、基本的には4月選考となっています。東海以西の企業については、大手企業以外、採用スケジュールに変更はありません。これを受け、学生の就職活動は、大手企業の選考スケジュールに合わせ、停滞気味になっています。
企業の採用はというと、求める人材に出会わなければ、採用予定人数に満たなくても、採用を打ち切ってしまう厳選採用をおこなっています。学生には、コミュニケーション能力や主体性をはじめ、個々の力を発揮することが求められています。

表1
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●龍谷大学の就職状況って? |
龍谷大学の進路決定率(=決定者/就職進学希望者)は、大学全体として93・3%です。内訳としては、文系92・6%、理系96・0%、短大96・4%となっています。少し見方を変えて、企業規模別の比率を見てみると、1001人以上の大企業が23・8%、100人以上の中堅企業が35・4%、100人未満の小企業が20・8%、公務員が8・1%、その他(非営利・福祉等)が11・9%となっています。
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●今どきの学生の就職活動って? |
今どきの学生と、皆さま保護者世代との就職活動は、かなり変わってきています(※表2)。現在の就職活動は、準備期間を含めて3年生の夏から始まり、内定を獲得するまで、ずっと就職活動をしなければならない長丁場となっています。また、就職採用試験も複雑になっており、インターネットによる企業へのエントリー、エントリーシートの提出、多彩な筆記試験、グループディスカッション、集団面接・個人面接等多種多様です。
学生にとって、長くて厳しい就職活動は大きな負担になっており、保護者の皆さまのサポートが必要になります。

表2 |
●保護者はどうサポートするの? |
子どもを信じて見守る姿勢が大切です。価値観の否定や押し付けは厳禁、社会人として、人生の先輩として、アドバイスをお願いします。子どもの不安をあおらず、聞き役となって、子どもの思いを受け止め共有し、サポートしてあげてください。
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●龍谷大学の就職活動支援って? |
各学部にキャリア開発主任(教員)を配置し、キャリア開発部と連携して、一人ひとりの学生に適したバックアップをおこなっています。また、1年生からキャリア開発は始まっており、ゼミやキャリアプランニング論を通して、キャリア意識や職業観を醸成しています。
専門のスキルをもったカウンセラーがキャリア開発部に待機し、専門的な視点から学生にアドバイスをしています。インターンシップ制度も充実しており、大学独自の協定型インターンシップ、大学コンソーシアム京都のインターンシッププログラム等、昨年度も多数の学生に参加いただいた実績があります。

表3 |
キャリア開発部長 長上 深雪
就職環境がますます厳しくなっているなか、お子様のご卒業後の進路、就職についてご心配されていることと存じます。
本学キャリア開発部では模擬面接や窓口相談を強化するなど、face to faceを基本として学生一人ひとりに応じたきめ細かな支援をおこなっています。キャリア開発部を利用した学生と利用しなかった学生の就職率には、13ポイントの差があるという調査結果が出ていることから、キャリア開発部への積極的な誘導を含め、学部とキャリア開発部が連携し、総合的なキャリア支援の展開をめざしているところです。
また、低年次においては学生生活の充実が大切です。やるべきことは、勉学であれ、サークル活動であれ、アルバイトであれ、何事にも全力で打ち込むことです。それが就職活動での自信になり「自己PR」にもつながります。就職環境が学生にとって「売り手市場」「買い手市場」のいずれであったとしても企業が求めるものは変わりません。「コミュニケーション能力」「主体性」「協調性」「積極性」などが主たるものです。それは一朝一夕で身につくものではなく、普段の学生生活を通して自然と養われるものです。
保護者の皆様におかれましては、お子様の学生生活や就職活動において、側面からのご支援、ご指導を是非よろしくお願い申し上げます。

キャリア開発部内の写真(深草キャンパス)
卒業年次生の皆さんへ
キャリア開発部では、引き続き皆さんの支援をしています。学内合同企業セミナーの実施も予定しています。
ご相談などがありましたら、キャリア開発部までお越しください。お待ちしています。 |