野村 康治さん

会長就任にあたり



本年より歴史ある龍谷大学親和会の第19代の会長を務めさせていただくことになりました野村康治でございます。

龍谷大学は創建から373年の世界でも有数の歴史ある大学でありますので、保護者の会であります親和会の会長を仰せつかったことに身の引き締まる思いであります。

前任の仲邑眞会長におかれましては、龍谷大学370周年記念事業の完遂への協力、親和会の50周年を成し遂げられ、粉骨砕身龍谷大学並びに親和会活動に取り組まれました。このことは、歴代会長がそれぞれの時代に保護者として、子どもを慈しみ育んでくださっている大学と共にあったことを感じさせていただく次第でございます。

子を授かった親の思いは、どれほど時代が変わろうとも変わることがないと思っております。本年も臓器移植に関わって、6歳に満たない子の命と向きあう親の思いにも出会いました。子を看取る親と、その「いのち」を頂いたと子の平癒を願う親の思いも胸が締め付けられる思いで聞きました。

また、菊池直子さんのご両親のお手紙「直子、あなたに会いたい気持ちで一杯です。皆さまには申し訳ないことですが、娘に会いたい気持ちであることをどうかお許しください。」との言葉は親としての自分自身と向き合わせて頂いたことでした。

龍谷大学は、親鸞聖人の生き方を指針として、何が真実であるかを常に見きわめ、自らを律していくことのできる本当の自分に育っていくことを、本学に関わるすべての人に建学の精神として求めています。

すべての命を大切にする「平等」の精神
生きとし生けるものが共に仏に成らせていただくという意味での「平等の精神」

真実を求め真実に生きる「自立」の精神
真実とは「お念仏」であり、真実の「お念仏」を私が真に求め続けようとする意味での「自立の精神」

常に我が身を省みる「内省」の精神
人間に生まれた以上、仏になる事が目的。その目的を自分の力ではとうてい達成できないという意味での「内省の精神」

生かされている事への「感謝」の精神
たえず阿弥陀如来のお慈悲の中に生かされているという意味での「感謝の精神」

人類の対話と共存を願う「平和」の精神
 全ての人が仏法を求めれば自ずと世の中は安穏になるという意味での「平和の精神」

親和会結成当時の増山顕珠学長は「会員相互の親睦をはかる」という本会の目的を端的にしめしたものとして「親が和する」という父母会「龍谷大学親和会」と名づけられたと聞かせていただいております。今後、「建学の精神」をもとにして発展していく大学で、子ども達が学びうる喜びを感じつつ、保護者会として何が出来るかを皆様とともに考えていきたいと思っております。何卒、ご協力頂きますようお願い申しあげます。




仲邑 眞さん

退任のご挨拶


慈光照護の下、皆様におかれましては、益々ご健勝のことと存じます。

在任中は、全国の親和会会員の皆様をはじめ、親和会本部役員の皆様、地方理事の皆様、そして、その他関係各位の皆様方のご協力に支えられ、3年間の会長の任務を無事終えることができました、深く御礼申しあげます。

思い返せば、2002年度より副会長として7年間、2009年度より会長として3年間の、合計10年もの永きにわたり、親和会に籍を置く機会をいただきました。

親和会定期総会や全国保護者懇談会、ホームカミング・デー等の定例的な諸行事、また、大学の創立370周年記念事業等の記念行事など、心に残る思い出は多数ありますが、特に、2011年に実施させていただきました「親和会50周年記念事業」は、その準備から実施に至るまで、思い出深い事業でございました。歴史ある龍谷大学親和会の記念すべき年に親和会会長という役割を担わせていただき、記念事業を成功裡に終えさせていただけたことは、何よりも会員皆様のご協力、ご支援の賜物でございます。ここに、改めまして感謝申しあげる次第です。

親和会は、その会則にも定めておりますとおり、龍谷大学の発展に資し、併せて会員相互の親睦を図ることを目的としております。学生の正課・課外活動、学生生活の充実のため、親和会としての様々な支援を充実させてゆくためには、何よりも会員皆様のご協力を賜り、親和会活動を活性化してゆくことが大切であると存じます。

野村新会長の下、新しい親和会が出発いたしますが、会員の皆様の親和会諸活動への変わらぬご協力、ご支援をお願いするとともに、龍谷大学と親和会の益々の発展を念じまして、私の退任の挨拶とさせていただきます。

ありがとうございました。








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