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挑戦~from.Ryukoku~ vol.84 林 沙有里さん

Introduction

日本にはたくさん魅力的な場所があります。しかし、過疎化や高齢化でその魅力を発信できなくなってしまった場所も多いのが事実です。「地域をもっと盛り上げたい」、「もっと地域の魅力を知って欲しい」、そんな想いから、日本には地域貢献団体がいくつも存在します。今回は淡路島の洲本市大森谷を盛り上げる、地域貢献活動団体「大森谷里山保全隊Rijin(りじん)」に所属する林 沙有里さん(政策学部2016年3月卒)にお話を伺いました。

林さんの学生生活について教えてください

学生時代の私はとにかく詰め込んだ生活を送っていました。分単位のスケジュールで、寝られない日もありました(笑)。ダンスサークル、ゼミ、アルバイト、そしてRijin。「4年間しかない大学生活を誰よりも楽しもう」と精一杯学生生活を送っていました。当時私がいた政策学部はできたばかりの学部で勢いや熱量がすごく、在学中の大きな活動に「域学連携事業」があります。その事業で私はRijinの始まりである淡路島の洲本市へ行くことになったのです。

大森谷里山保全隊Rijin(りじん)について教えてください

Rijinは淡路島洲本市、大森谷の活性化を目的とした団体です。Rijinの始まりは政策学部の域学連携事業で洲本市へ訪れたことでした。
2013年8月、政策学部と淡路島の洲本市の間で域学連携が始まりました。当時大学2年生の私は洲本市への合宿に参加し、そこで洲本市の中でも大森谷に合宿した先輩の、「合宿終了後も洲本市との繋がりを持ち続けたい」という思いから私を含む合宿メンバー数人が集まり、Rijinは始まりました。2013年以降もRijinは洲本市大森谷と関わりを持ち続けています。
Rijinは、洲本市大森谷の町人と町人以外のメンバーで構成されています。町人以外のメンバーとは、私たちのように合宿に参加した龍大の卒業生や、現役龍大生です。町外からの視点を取り入れ地域の課題を洗い出すためです。

Rijinが活動する洲本市の大森谷とはどのような場所なのですか

洲本市街地から西へ車で15分ほどの洲本市上内膳にあり、先代からこの地で暮らす旧住民と、住宅購入を機に引っ越してきた新住民の計54世帯約190人が住む地区です。国生み神話の始まりの地ともいわれる先山の麓に位置し、美しい棚田の景観や農業用ため池などの目に見える生活文化を有しています。2013年より当時の私を含む、龍谷大学政策学部が地域に関わり始めたことをきっかけに、住民参加型の新たな自治組織が立ち上がり、持続的な地域経営に向けた多彩な動きが生まれています。大森谷は美しい風景や豊かな食物、優しい人ばかりの、とても魅力的な地域です。

Rijinは普段、どんな活動をしているのですか

“どんな大森谷にしたい”か、「美しい棚田の景色を100年後まで残したい」など毎年目標を設定し、それに向かって大森谷の皆さんと行動しています。田植え・竹林伐採・かいぼり(池の水を入れ替えること)など、季節行事のイベント化に加え、BBQやお米を使ったみたらし団子の販売などの活動も行なってきました。
私たちは2014年の活動開始から現在まで、毎月1度は大森谷へ現地訪問しています。メンバー全員が役割を持って大森谷へ赴き、地域貢献に励んでいます。私は、「大森谷のことが大好き」という私の思いをRijinや大森谷の人へ伝えることが役割だと思っています。私のこの思いがRijinや大森谷のやる気につながれば嬉しいです。私は「住んでいる人が大事に思っている大森谷に残り続けて欲しい、そして守りたい」そう思っています。

就職活動はどのように行っていましたか?

就職活動は、「縁」を意識して行っていました。誰と働きたいかを重視し、「この会社、この部署で働きたい」と思えるまで企業を探しました。そして大森谷に関わり続けることのできる環境も意識していました。 現在は計測器に関わる仕事に就き、社会人1年目は忙しく大森谷を訪れることが難しかったですが、社会人3年目の今は仕事にも慣れ、再び訪れることができるようになりました。卒業後の今、学生目線で関わることはできなくなってしまいましたが、社会人としての目線でこれからも大森谷に関わっていきたいと思います。

在学生にメッセージがあればよろしくお願いします

学生時代は「学生にしかできないことがある」と思っていましたが、社会人になったからこそできることもあります。学生時代の経験が、社会人になって思いがけないところで役に立つこともありました。大学在学中に色んなことを経験して、大学生活を思い切って楽しんでください!

【取材・記事】
高橋 正道 (文学部3年生)

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