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挑戦~from.Ryukoku~ vol.86 中田惇彦さん

Introduction

突然ですが、「漬物グランプリ」をご存知ですか?つけものグランプリとは、日本の伝統的な食文化「TSUKEMONO(漬物)」の普及、発展を願い、漬物業界が一丸となってその魅力を発信する場として開催しているものです。
2016年から始まり、今回が4回目の大会で、龍谷大学は2017年から参加をしています。今年行われた大会で決勝大会に進まれ、また「近江つけもの研究会」の代表もされている農学部3年生の中田惇彦(なかた・あつひこ)さん(大阪府立佐野高等学校卒業)にお話を伺いました。

この大会はどのようなものですか?

この大会は、日本の伝統的な食文化「TSUKEMONO(漬物)」の普及、発展を願い、漬物業界が一丸となってその魅力を発信する場として開催しているものです。今回の大会は4回目です。大会は、個人の部と団体の部に分かれており、私は、個人の部に作品を出しました。他にも、龍谷大学からは4人が個人の部に作品を出しました。

この大会は、「近江つけもの研究会」の活動として行われていると聞きました。「近江つけもの研究会」について教えてください。

そうです。この大会への参加は、「近江つけもの研究会」の活動としておこなっているものです。漬物というと、京都を思い浮かべる人は多いと思います。ですがその京漬物は、滋賀県で採れた野菜が京都に運ばれ、漬物になるという歴史をもっています。「近江つけもの研究会」は、そんな滋賀県の野菜を漬物でPRすることを目的としています。現在、3年生が2人、2年生が10人で活動しています。1年生は募集中です!
「近江つけもの研究会」は、「近江つけもの」のブランド化を目指すというテーマのもと、「近江つけもの」や関わりの深い近江の野菜等について学び、新しい「近江つけもの」のレシピ開発を滋賀県漬物協同組合と本学教員、農学部食品栄養学科の学生が連携して取り組む、龍谷チャレンジの一環です。

今回、「赤丸かぶの甘酢漬け~アドベリー風味~」で決勝大会に進まれましたね。今回のテーマや、この組み合わせになった過程を教えてください。

まず、今回の作品は「漬物が苦手な人が1人でも減りますように」というテーマで考えました。かぶは滋賀県の特産なのですが、知名度が低いと聞き、使うことにしました。また、漬物が苦手な人は、その独特なお酢のにおいが苦手な人が多いのではないかと考え、その匂いを抑えることができる、フルーツ酢に漬けようと考えました。フルーツ酢とは、フルーツをお酢に1週間ほど漬けることで作ることができます。こうすることで、お酢にフルーツの香りや甘みがつき、お酢独特のにおいを和らげることができます。
試作品では、柿、ブルーベリー、りんごのフルーツ酢で試しましたが、ピンと来ませんでした。悩んでいたところ、地域の方に教えていただいたのが、このアドベリーでした。アドベリーとは、ボセインベリーという日本ではほとんど栽培されていない果実の一種で、滋賀県高島市にある安曇川の特産品です。安曇川のボセインベリーでアドベリーです(笑)

試作品を作っていく中で、どのような点に最も苦労されましたか?

そうですね。とにかく時間がなかったです。昨年の6月ごろから考え始め、1次審査が2月中旬だったので、期間は8か月ほどでした。今回使わせていただいたアドベリー酢は、道の駅で販売されているものを使いましたが、試作品で使った柿やブルーベリー、りんごは、フルーツ酢から作りました。フルーツ酢の製作に約1週間、そこからさらにかぶを漬けるために1週間から10日ほどかかるので、1か月に作ることができる試作品は2つほどです。また、組み合わせだけでなく、調味料の分量によっても変わってくるので、大変でした。代表として管理、雑務なども担ってきましたが、それ以上に講義、研究、アルバイトと両立しながらの制作だったため、自分の中では時間管理を最も意識して活動してきました。

最後に今後の目標、将来に向けた思いをお聞かせください。

実は、つけもの研究会には学内での配布広告を見て、最初は、興味本位で入りました。ですが、先生方や先輩方と活動をしていくうち、気が付けば、漬物が大好きになり、商品を考えて作っていくことに面白さも見出していました。将来は、漬物メーカーさんに就職し、漬物にもっと携わっていきたいと考えています。
来年の漬物グランプリについては、就職活動が始まるのでまだ分かりませんが、可能であれば挑戦させていただこうと思います!

<参考>
つけものグランプリ 公式HP
http://tsukemono-gp.jp/
【取材・記事】
肥田 真男(経営学部3年)
林 天紗(法学部2年生)
【写真】
肥田 真男(経営学部3年)

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