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HOPE! 龍大生なう。vol.91 肥田 真男さん

Introduction

私たち、龍谷大学学生広報スタッフの活動は今月で幕を閉じます。
在学生取材のラストを飾ってくれるのは、広報スタッフの頼れるリーダーの肥田真男さん(経営学部4年生・興國高等学校出身)です。是非ご覧ください。

学生広報スタッフのリーダーとしての活動を終えられて、今の心境をお聞かせください。

たくさんの経験ができる場所でした。日刊スポーツさんでのインターンシップへの参加、芸能人の方への取材、ラジオ出演、そして龍谷大学の卒業生の方にお話を聞くことができる機会をいただけた事、全てが大きな財産となりました。学生広報スタッフに入っていなければ、このような経験をすることはできなかったですし、この組織で最後にリーダーを務めることができたことを誇りに思います。

大学では広報スタッフ以外に、どのような活動をされていたのですか?

大学生活ではゼミ活動に注力してきました。私は経営学部の藤岡ゼミに所属しています。マーケティングの考えや活動を用いて、様々な社会的課題の解決に取り組んできました。伝統的な活動の一つとして、龍谷マルシェがあります。京都や大阪の各地でマルシェ(市場)を開き、青森のりんごや愛媛のみかんといったものを商品として販売し、産地と消費地を繋ぐ活動をしてきました。他にも、公園の芝生空間の質的向上を目的としたワークショップや、実際に売られる甘酒のブランディングのお手伝いなど多岐に渡る活動をゼミで経験させていただきました。これらの活動の中で私は、ゼミという学生だけの活動という枠組みを払拭し、売り手と買い手の双方の立場から考えることの大切さを学びました。

その中で肥田さんは、どのような役割をなされてきたのですか?

私は、ゼミ長としてゼミ生17名のタスクの分配や、外部企業、団体への連絡、会議の設定など、マネジメントに特に注力してきました。

どのような点で苦労されましたか?

活動の当初にあった全体のモチベーションの格差です。ゼミの優先順位がアルバイトなど他のものより低いゼミ生もいて、会議の出席率が低い時期もありました。でもそれは私自身の配慮が足りないが故に起こっていることだと分かりました。チームで活動するにあたり、大切だと思ったのは大きく2つです。

1つ目は、目標を設定し明確にすること。なぜこの活動をするのかを明瞭にして共有することで、目標を確定するにはどのような提案をすれば良いのか話し合う事ができました。

2つ目は、ゼミ生1人1人の表面的なものではなく、潜在的な考えに気づくことです。全体での会議になると、発言する人はどうしても固定化されてしまいます。そこで私はゼミ生と一対一で個人面談の場を設けることにしました。すると、各自のやりたい事や、得意不得意、ゼミ生同士の人間関係まで次第に見えてきました。そこで得た情報を元にチームの再編成や会議を17名ではなく、4名ごとのシマを作り、少人数で会議を実施したりなど工夫を重ねてきました。苦労と言うよりは、チームであるゼミ生と真剣に話し合う場を設けることで初めて打ち明ける事ができたこともあったので、今ではモチベーションの格差もなく、ゼミ生が発言しやすい環境を作る事ができたと思います。

学外ではどのような活動をされていたのですか?

大学1回生のとき、芸能事務所に所属しモデルのレッスンを受けていました。芸能事務所に入ったきっかけは、優秀な身内と比較されることにより劣等感を纏っていた自分からの逸脱です。当時、私は身長の割に体重が少なく、その見た目に自信を持てずにいました。見た目に自信がなくなると、心も自信がなくなります。しかしそこで、「このままじゃダメだ。せっかく大学に入って環境が変わっても自分が変わらなければ意味がない。」と思い、自分にあるものを考えた時、周囲から細いと言われてきたが186センチの身長はある、それを武器にしようと思ってモデルを志しました。言葉を発さずとも自己表現ができるとモデルにかねてより憧れは抱いていました。なので、大学で勇気をだしてモデルになり、喋らなくても歩くだけで自分の価値が出るなら、やってみようと思ったのが始めたきっかけです。

そしてこの時、初めて自分の中に闘争心が芽生えました。スクールには250人以上いたのですが、モデルのレッスン内の自分の成績は三ヶ月経っても一番下でした。その時「一番背が大きいのに一番普通だね」とモデルとしては致命的な事を言われ、自分が恥ずかしく思いそこからは練習にも身が入りました。レッスン後に先生やウォーキングの上手な生徒にアドバイスをもらいにいき、自分のファッションスタイルと似ているモデルを雑誌で探し着こなし方やポージングを真似し、自宅でも毎日欠かさず鏡の前でウォーキングの復習を8ヶ月ほど続けました。

するとアカデミー入学後11ヶ月目にはトップ層の成績をいただく事ができたのです。生まれて初めて結果がでたこの活動をきっかけに、「自分はやればできる!」と前向きに物事を考えられるようになりました。

これはゼミ活動にも関係していて、実は中学時代は図書室で一人でいたり、自分の考えを言いたくても言えない環境にいたからこそ、ゼミ長になった今では特にマイノリティに目を向けて個別に思いやアイデアなどを聞くようにしていました。

現在アカデミーは卒業しているのですが、モデル、ファッションの分野では今後もどこかで関われたらと思っています。

ご卒業されますが、今後はどのようなことをされるのですか?

東京でIT関係の仕事をします。その会社は新規事業を生み出すことのできる機会がある会社ですので、ゼミ活動で培った課題発見の能力やチームでの活動経験を活かし、自身でサービスを作りたいと今は考えています。また、海外との取引も非常に多い会社ですので、中国やシンガポール、インドなど、外国のビジネスの動きにもアンテナを張りながら、アイデアを構築していきたいと思います。一点の不安としては、私自身初めての一人暮らしですので、生活することができるのか、東京のスピードについていくことができるのか、仕事外での心配事もあります。(笑)ですが、東京で生活すること、その会社で働くことも自身で決めたことなので、とことんやり切りたいと思います。

【取材・記事】
門井 理紗(国際学部3年)

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