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社会学部

社会学部 社会共生実習(田村公江ゼミ)
「子どもの権利」が当たり前な社会を創ろう。
法律・子ども勉強会(1)― 初回導入編 ―

2018.08.07法律・子ども勉強会(1)― 初回導入編 ―

社会学部 社会共生実習(田村公江ゼミ)

「児童福祉法」という法律をご存知ですか?
児童福祉を保障するためにあらゆる児童が持つべき権利や支援が定められた法律のことで、1947年に作られてから改定が重ねられてきましたが、2016(平成28)年に大きく改正されました。一番のポイントは、「子どもの権利」という言葉が明記されたことです。

私たちのプロジェクトでは、毎週金曜日の昼休みを利用して「子どもを守る法律についての勉強会」(略称:子ども・法律勉強会)を行っており、5月に始めたころから数えると、もう10回目になろうとしています。主な活動内容は、改正児童福祉法の条文を、子ども(小学生くらい)が読んでも分かるような表現にすることです。たとえば、こんな感じです。

第3条の1

Before
前2条に規定するところは、児童の福祉を保障するための原理であり、この原理は、すべて児童に関する法令の施行にあたって、常に尊重されなければならない。
            ↓
After
前に示した2条に書いてあることは、子どもの幸せを確かなものにするための原理であり、この原理は、子どもについて作られるすべての法律を施行するとき、いつも大事にしなければならない

条文の意味を変えずにわかりやすく表現するために、広辞苑や六法全書、参考書などを活用し慎重に検討しています。私たちが読んでも難しいものを子どもに分かりやすくするのですから至難の業です。しかし、それだけ大いに意味のあるものだと私たちは考えています。

私たちの活動は実習が中心ですが、現実を知り、理論と実践を活用する社会学部のキーワードである「現場主義」に基づく以上、座学も非常に重要なものになってきます。

近年、新聞やニュースで虐待や育児放棄など児童問題が大きく取り上げられています。これらの問題に法律がどのように向き合っているのか、この勉強会を通じて学んでいきたいと思います。

中村 陸(滋賀県立八幡商業高校卒業)