2015.11.1「法とその前提となる背景的要因」

私の卒業研究では、「法とその前提となる背景的要因」というテーマを軸に、古代から日本で行われてきた“神判”を中心とした研究を行っていこうと考えています。神判というと、合理性を前提として成立している現行法のもとで暮らす私達にとっては最も馴染みのないものであり、一見するとかなり異質なもののように捉えがちであるとは思いますが、時代背景やそこに暮らす人々の生活に寄り添うと一概に異質であるとは言えず、寧ろ合理性を前提とする現行法のように必ず前提となっている要因が見えてきます。

私の研究は、法とその背景的要因を資料等から読み解き、因果関係を整理することで、その法がいかにして効力を有していたかを考察する。それら法とその前提条件の変遷から日本法制史という立場に基づいて今がどのような時代なのか、その見解を示すことを狙いとしたものです。

木島 俊哉