Challenger04

法学部

畠山ゼミ
法学を強みにして、社会で活躍する人間になる。
卒論テーマ決定

2015.11.1「江戸時代における捜査機関」


私は卒論のテーマとして「江戸時代における捜査機関」について研究を進めています。


一回目の報告ではまず、大まかに江戸時代の刑事訴訟について調べました。そのきっかけは現代司法における刑事訴訟の中で深刻な問題である「冤罪」について昔から関心があったからです。現代において冤罪が起こってしまう要因として、捜査機関の捜査のやり方に問題があると言われています。自白の強要や調書の捏造、捜査によって生み出される冤罪はいつからあるのかということを調べてみたいと思ったとき、日本法制史の講義で習った江戸時代の捜査のやり方について思い出しました。訴訟社会と言われた江戸時代はどのような捜査が行われていたのか詳しく調べてみました。調べていく中で新しい発見が沢山あり、その中でも最も知りたいと思ったのが江戸時代における捜査の主力、私的警察機関の実態でした。彼らは元犯罪者であるにもかかわらず、幕府の役人たちに私的雇用人として雇われ、幕府非公認という建前の中、江戸時代には欠かせない捜査における主力となって働いていたのです。


これからの構想としては彼らについて研究し、現代司法における問題点と比較する方向性です。この研究について大きな問題点としては、資料が少ないことです。最近になって研究が進み出したことと、何より非公認な存在であった彼らは資料として残ることが少なかったことに原因があります。しかし少ない資料の中から、江戸時代における私的警察機関の実態をさらに探っていきたいと思います。


西村 真優子