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農学部

農学部 1期生チーム
食の循環を体現し、問題の本質を見抜く。
【コラム】農業基礎編-ナスの定植まで

2016.09.21【コラム】農業基礎編-ナスの定植まで

農学部 1期生チーム

今回は作物を植える前に行う、一連の作業を説明する回です。
ここでは作物を植えるまでに行う4つの工程を説明します。


耕起(こうき)する

  • 砕土(土のかたまり砕く)することで、土の通気性が上がり、土壌改良材や肥料をよく土になじませる事ができます。
  • 細かく砕土された土はふわふわで、根をよく伸ばせるようになります。そうすることで、水はけ、水持ちの良い土を作ることができます。
  • 同時に雑草や石などを取り除き、土壌中の異物をなくします。

畝をたてる

  • 畝をたてることで水はけを良くし、通気性を上げることができます。
  • 畝の高さは地域や気候、育てる作物によって異なり、もともと土壌の水はけが良ければ畝をあまりたてないこともあります。

元肥をまく

  • 畝をたてたところに植物を植える前段階として、肥料をまきます。
    この前段階でまく肥料を元肥といいます。
  • 一般的に元肥はゆっくり肥料の溶けていく遅効性や緩効性の肥料を用いるので有機物をベースにしたものが多いです。

マルチを敷く

  • マルチを引くことで畝の地温が上がるので、殺菌効果が生じます。
  • 光を通さないため、雑草の種子の発芽を抑制することができます。


このように作物を育てる前段階だけでもいくつもの工程があり、その一つ一つに意味があり考えて行われているのです。何事でも特に準備が重要と言われるように、農業の場合も同じで、作物を育てるにあたっての準備をしなければ、収量ががくんと落ちてしまいます。
このように、一見地味と思える一つ一つの作業が大事ということに、この工程を通じて、私たち自身が気付かされました。


今回の記事を参考に次回「【ナス】~定植編~」をお送りします。


山下 博士(龍谷大学付属平安高等学校卒業)