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農学部

農学部 岡田清孝ゼミ
植物の不思議を科学する。
花発生を説明する「ABCモデル」から植物の不思議を探る

2018.07.27花発生を説明する「ABCモデル」から植物の不思議を探る

農学部 岡田清孝ゼミ

現在私たち岡田ゼミは、植物が持つ不思議な能力について解説書や学術論文を読み、各ゼミ生が関心を持つテーマに取り組んでいます。

今回の活動では、ガク、花弁、雄しべと雌しべから構成される花がいったいどのように作られているのかを説明する「ABCモデル」についてのレビュー論文を読みました。

このレビュー論文は、1991年に科学雑誌「Nature」に投稿され、その後の研究に大きな影響を与えた非常に重要なもので、国際的な実験モデル植物である「シロイヌナズナ(Arabisopsis thaliana)」と「キンギョソウ(Antirrhinum majus)」において、"共通する"仕組みで花の器官が作られていることを説明したものです。

演習の間、ゼミ生達は、盛んに質問をしていました。そして、「論文中の図が何を表していて、そこから何が言えるのか」を考え、意見を出し合いました。この演習を終えた感想として、「高校の生物の教科書にも載っているABCモデルを詳細に知ることができて嬉しい」、「現在も盛んな花研究の資料を今後読んでいくための良い演習となった」など、大変勉強になったという声が多く挙がりました。

今後の活動として、引き続き原著論文や総説論文などを読みながら、各ゼミ生が関心を持つテーマ--葉を作っていた植物が花をつけるように変化する仕組みや植物の体を再生する仕組み、乾燥や高温などの植物ストレスに耐える仕組み--などについて、モデル植物のシロイヌナズナを用いた実験を行っていきます。

そして、龍谷大学農学部が所有する牧農場で育てているアブラナ科の野菜とその祖先種から現代の作物に変化した仕組みについて調べていきます。さらに、大学・研究所・博物館など関連した施設を訪問して研究者からお話を聞くなどの活動も予定しています。

佐々木 陽一(奈良県立登美ケ丘高校卒業)