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農学部

農学部 岡田清孝ゼミ
植物の不思議を科学する。
研究を通して、植物と自身を考える

2019.02.05研究を通して、植物と自身を考える

農学部 岡田清孝ゼミ

新しい年を迎え、農学部植物生命科学科ではポスター発表が行われました。各学生がそれぞれの研究を一枚のポスターにまとめ、訪れた先生や後輩に内容を説明しました。今回は、私が行った研究をお話します。

私は植物の倍数性について研究しました。倍数性とは、生物が持つ染色体の数が二倍になったり半減したりすることを指します。普段私たちが食べているパンの原料であるパンコムギは三種類のコムギに由来する染色体をもっており、これを異質六倍体と言います。三種類のコムギのそれぞれの遺伝子によって、私たちが栽培や収穫を行いやすくおいしいパンがつくれるようになりました。このように、様々な遺伝子をもつことができる倍数性を利用すれば、今までにない新たな作物を作ることができるのではないかと思い研究しました。

私は、普通の植物と倍数体の植物の違いを見るために、遺伝子組み換えの実験を行い、その生存率を比較しました。なぜ遺伝子組み換えを行ったかというと、外部から遺伝子を入れる際、植物が本来持っている遺伝子の一部を切り離し、そこに組み換え遺伝子を入れるためです。この切り離しによって失われる遺伝子が二つの植物に影響を与えるのかを見ようと考えました。しかし、期待した結果は得られませんでした。ポスター発表の際、聞きに来られた先生からご指摘を受け、自身の知識不足と計画性のなさを痛感しました。

今回の実験では結果は得られませんでした。しかし、自身で仮説を立てそれを証明するため実験を考える過程は、学ぶ意欲と考える力を育てる原動力になったと思います。大学生活において「考える」ことは重要なことだと学びました。

永本 智士(京都府立西舞鶴高校卒業)