臨床宗教師研修・教育プログラム

「臨床宗教師研修」の目的と意義
―2018年度カリキュラムについて―

南三陸町 佐藤仁町長への表敬訪問

龍谷大学大学院 実践真宗学研究科では、2014年4月に東北大学大学院 文学研究科実践宗教学寄附講座に創設された「臨床宗教師研修」に学び、上智大学グリーフケア研究所の協力を得て、2014年度から本学においても「臨床宗教師研修」を実施しています。

去る、2018年1月17日(水)新春シンポジウム『臨床宗教師の資格認定に向けて』を開催し、2018年度の応募要項を発表しました。

詳細につきましては、以下のページをご覧ください。

1.臨床宗教師とは

「臨床宗教師(interfaith chaplain)」という言葉は、欧米の聖職者チャプレンに相応する日本語として、岡部健医師が2012年に提唱した。「臨床宗教師」は、布教・宗教勧誘を目的とせずに、相手の価値観、人生観、信仰を尊重しながら、苦悩や悲嘆を抱える人々に寄り添い、生きる力を育む宗教者である。臨床宗教師は、医療福祉機関等の専門職とチームを組み、宗教者として全存在をかけて、人々の苦悩や悲嘆に向きあい、かけがえのない物語をあるがまま受けとめ、そこから感じ取られるケア対象者の宗教性を尊重し、「スピリチュアルケア」と「宗教的ケア」を行う。臨床宗教師は、宗教宗派を超えた協力関係(interfaith partnership)を結ぶ。宗教者間の調和によって、宗教にまつわる「信者獲得」や「対立」というイメージも払拭される。

あそかビハーラ病院医療カンファレンスに臨床宗教師研修生が参加。


2.臨床宗教師研修・教育プログラムの目標

「臨床宗教師研修」は、宗教者として全存在をかけて人々の苦悩や悲嘆に向き合い、そこから感じ取られるケア対象者の宗教性を尊重し、病院、社会福祉施設、地域社会、被災地などの公共空間で実践可能な「スピリチュアルケア」と「宗教的ケア」を、理論と臨床実習、実習指導を通して学ぶことを目的とする。

寄り添う「スピリチュアルケア」とは

スピリチュアルペインとは、老病死の苦しみに直面して、自分が自分でなくなり、自己の支えが揺らぎ、崩壊して生きる道が見出せない苦しみである。「なぜ私がこんな目に遭わなければならないのか」「私の人生は何だったのか」「死ぬのが怖い」と思い悩み、救いを求める気持ちである。重要なことは、自己の物語を喪失するスピリチュアルペインは、世俗を超越し、生死を超えた真実に気づく縁にもなる。苦悩は、自らの夢や願いがあるから生じ、悲しみは愛情を受けているから生まれる。

スピリチュアルケアは、その人の未解決な問題が解決されるように援助し、苦悩のなかで見出す物語に寄り添う。その人の支えとなるものとのつながりを再確認することを通して、対象者の心の安定、回復、成長を見守ること、またはセルフケアである。

ケアの原点に、「何かをすることではなくそばにいることである ”Not doing, but being”」という言葉がある。絶望的な状況に置かれている人に、何もできなくてもそばに寄り添い、話を聞くだけで支えになる。寄り添うとは、特別な技術や個人の能力を役立てて、相手の心を聞き支えるのではない。言うに言えない人々の悩みに向き合い、その場にいることである。相手の感情に焦点を当てて、腹を据えて聞こうとすることである。

伝わる「宗教的ケア」とは

宗教的ケアとは、相手が宗教的ケアを求めていることを宗教者が確認したうえで、相手の信仰している宗教宗派を尊重して傾聴する。宗教的ケアとは、大いなる慈しみにいだかれて相手の苦悩に向き合い、その人が苦悩のなかで見出す心の物語に学び、苦悩を超える宗教的真実を分かち合う。臨床宗教師は、一人ひとりの解決のつかない課題に向き合い、過程を大事にして、相手と共に答えを探すことを覚悟した宗教者である。

3.臨床宗教師研修における五つの具体的目標


南三陸町防災対策庁舎 追悼儀礼
国立広島原爆死没者追悼祈念館
被爆者講話 川本省三
小学校6年の時、被爆。家族全員亡くした。
黒い雨がなぜ降ったのか・・・・
孤児はどう生き抜いたのか・・・・
「こんな辛い目を他の誰にもさせたくない」
川本さんにいただいたお話しを胸に刻み、これから私たちが伝えます。

東北大学大学院に準拠して、実践真宗学研究科の臨床宗教師研修は、五つの具体的目標を掲げる。

(1)「傾聴」と「スピリチュアルケア」の能力向上

自分の宗教宗派の教義や世界観を前提として対象者に接するのではなく、まず相手の声を真摯に聴き、悲嘆を受け止め、自然に顕れてくる宗教性を尊重することの重要性を学び、それぞれを現場での実践やグループワークを通じて体得することを目指す。

(2)宗教間対話」「宗教協力」の能力向上

被災地での追悼法要を各宗教宗派の儀礼と世界観を尊重して合同で行ったり、宗教者の社会的実践と宗教協力について、他宗派の宗教者と目的を一にして共に学び合ったりする機会を通して、自らの信仰をふりかえり大切にしつつ、他者の信仰を尊重する姿勢を学び、自らの気づきを宗教者間で共有する。

(3)自らの死生観と人生観を養う

「病者を看取ることは自己を看取ることである」(『増壱阿含経』巻40、大正大蔵経2巻746c)と釈尊は説いた。相手を自分のことのように見守る姿勢が大切である。相手に寄り添うには、自らの依りどころとする宗教的死生観を培う必要がある。

(4)宗教者以外の諸機関との連携方法を学ぶ

臨床宗教師は、医療福祉機関などの公共機関で、医師、看護師、栄養士、介護士、保育士などの専門スタッフとチームを組み、苦悩する人々に寄り添う。宗教者が公共的存在として活動するためには、医療福祉機関の専門職を理解し、相互に理解しあう配慮が必要となる。宗教者としてのアプローチが医療福祉機関の専門職にどのような影響を与えるか、自己の言動を見つめ、慎重かつ柔軟な働きかけを学ぶ。

(5)「宗教的ケア」の姿勢と提供方法を学ぶ

他の宗教宗派の儀礼や世界観を学び、他の宗教、他宗派の宗教者との同一性と差異性についての理解を深める。宗教的理念を背景にした病院、社会福祉施設で勤められている宗教儀礼やお別れ会等に参加し、宗教者と共に礼拝することを通して、各宗教宗派の宗教的ケアの提供方法を学ぶ。特に、病院、社会福祉施設における常駐のビハーラ僧やチャプレンがどのように患者とその家族に寄り添い、医療、社会福祉の専門職と協力しているかを学ぶ。また、ケア対象者の求めに応じて適切な宗教者や宗教組織を紹介する方法や亡き後の葬儀や墓地などの相談対応について学ぶ。

仏教の社会倫理は、縁起的生命観に支えられている。「一切の生きとし生けるものは幸せであれ」(『スッタニパータ』一四七偈)「すべての者は暴力におびえる。すべての生きものにとって生命は愛しい。己が身にひきくらべて殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ。」(『ダンマパダ』一三〇偈)「世のなか安穏なれ」(親鸞『御消息集』七)等と説かれるように、仏教を機軸とする宗教的実践は、非暴力と平和な社会の実現を願う。

(6)理論と臨床との統合

理論と臨床とを統合するために、ロールプレイ、グループワーク、スーパービジョン、会話記録検討会を行う。反省を通して、自らの課題を知る時、前に向って前進できるからである。


4.臨床宗教師研修教育プログラム 履修カリキュラム及び実習スケジュールについて

(1)臨床宗教師研修 履修カリキュラム(2年間)

①必修科目:次の5科目16単位を修得すること。

  • ★「臨床宗教師研修」に特化した講義
  • 「臨床宗教師総合実習」通年集中8単位2年次配当
  • 「グリーフケア論研究」半期2単位2年次配当
  • 「ビハーラ・スピリチュアルケア論研究」半期2単位2年次配当
  • ★「臨床宗教師研修」の基盤となる講義
  • 「実践真宗学研究」半期2単位1年次配当
  • 「真宗人間論研究」半期2単位1年次配当

②選択必修科目(推奨科目):次の10科目を推奨科目とし、2科目4単位以上を修得すること。

  • 「真宗教義学研究」半期2単位1年次配当
  • 「現代宗教論研究」(宗教者間対話)半期2単位1年次配当
  • 「宗教心理学研究」半期2単位1年次配当
  • 「宗教教育学研究」半期2単位1年次配当
  • 「生命倫理論研究」半期2単位1年次配当
  • 「人権・平和論研究」半期2単位1年次配当(隔年開講)
  • 「カウンセリング論研究」半期2単位2年次配当
  • 「地域・寺院活動論研究」半期2単位2年次配当
  • 「臨床心理学研究」半期2単位1年次配当(隔年開講)
  • 「精神保健学研究」半期2単位1年次配当(隔年開講)
  • 「社会実践特殊研究C」半期2単位2年次配当

(2)「臨床宗教師総合実習」の概要

  • 臨床実習は、全体実習と特別実習を行う。被災地、病院、社会福祉施設、ビハーラ関連施設を訪問し、研修教員、医療福祉機関等の専門職の指導に従って実習を積む。
  • 特別講義、シンポジウムに参加し、学内外の有識者の経験と知見に学ぶ。
    特別講義 東北大学大学院文学研究科実践宗教学寄附講座連携など
  • 初期研修・実習事前研修・課題学習(資料図書・論文により学習する)
  • 事後研修・臨床スーパービジョン(個人)・全体ふりかえり:学んだ知見、課題を大学院指定「実習記録ふりかえりシート」にまとめる。この記録をもとに自己理解と課題を見つめる。緩和ケア、社会福祉施設等の臨床実習の現場で、専門職とグループワーク・スーパービジョンを行い、他者理解と自己理解を深める。
  • 会話記録検討会:自らの会話記録をグループワークで検証し、課題を知る。
    総合実習担当者の指導に従う。前期2回、後期1回、全体ふりかえり2回
    <会話記録検討> 前期2回(6月)、後期1回(10月)
    <全体ふりかえり> 前期1回(7月)後期1回(12月)

(3)2018年度 臨床宗教師総合実習 計画 約150時間

  • 初期研修 自己紹介 研修目的の共有
    場所:龍谷大学
    時期:2018年4月
  • 全体会1 あそかビハーラ病院・ビハーラ本願寺での臨床実習
    場所:京都府城陽市あそかビハーラ病院緩和ケア・特別養護老人ホームビハーラ本願寺
    時期:2018年4月 2日間 12時間 グループワーク・カンファレンス等
  • 全体会2 東日本大震災被災地での臨床実習
    場所:東北被災地 仙台市・南三陸町・気仙沼市
    時期:2018年5月 4日間 24時間
  • 全体会3 特別養護老人ホーム「常清の里」
    場所:大阪府茨木市
    時期:2018年6月 6時間
  • 全体会4 保育園・デイサービスセンター統合福祉施設での臨床実習
    場所:統合型社会福祉施設 橘保育園・橘デイサービスセンター 宮崎市
    時期:2018年9月 4日間 24時間
  • 全体会5 広島平和記念資料館研修とヒロシマ被爆者交流
    場所:国立広島原爆死没者追悼平和祈念館
    時期:2018年10月 6時間
  • 全体会6 NCC宗教研究所ドイツ人神学生との「宗教者間対話」
    場所:龍谷大学 他
    時期:2018年12月上旬 6時間
  • 全体会7 神戸赤十字病院&人と防災未来センター
    場所:神戸赤十字病院、阪神淡路大震災記念 人と防災未来センター
    期間:2018年12月 6時間
  • 特別実習1 あそかビハーラ病院緩和ケア病棟
    場所:京都府城陽市
    時期:2018年5月~2018年12月 5日間 40時間(臨床個人実習)
  • 特別実習2 特別養護老人ホーム「常清の里」
    場所 大阪府茨木市
    時期 2018年7月~2018年12月 3日間 18時間(臨床個人実習)
  • 特別実習3 京都府自殺対策との連携事業「きょうのモンク」カフェ
    場所 京都府内
    時期 2018年10月、2019年3月 計4回程度開催 8時間(臨床個人実習)
  • 全体ふりかえり会
    ・全体ふりかえり1  事後研修 2018年5月、スーパービジョン 2018年7月
    ・全体ふりかえり2  事後研修 2018年5月、スーパービジョン 2018年12月
  • 実践真宗学研究科創設10周年記念シンポジウム
    ・春シンポジウム 2018年5月31日(木)
    ・秋シンポジウム 2018年11月22日(木)

あそかビハーラ病院 大嶋健三郎院長とのグループワーク

南三陸町歌津総合支所におけるグリーフケア講座と被災者交流 合掌

南三陸町町長室 佐藤仁町長に感謝と支援と
2011年に寄贈した賢治直筆「雨ニモマケズ」が町長室にかけられていてうれしかった。

手をつないで歌う「しあわせ運べるように」
悲しみの中で支えあう力強さを感じ、みんな笑顔に

広島平和記念公園の下には、かぞえきれないほどの被爆者が眠っている・・・・。


※上記スケジュールは予定であり、変更を行う場合があります。
 詳細は受講生にお知らせします。

5.臨床宗教師研修スタッフ・協力者について

研修スタッフ

  • 鍋島 直樹(龍谷大学文学部教授、臨床宗教師研修主任 宗教実践演習Ⅰ・Ⅱ)
  • 森田 敬史(龍谷大学文学部教授<2018年4月就任予定>、臨床宗教師研修副主任 社会実践演習Ⅰ・Ⅱ)
  • 打本 弘祐(龍谷大学文学部講師、臨床宗教師研修副主任 社会実践特殊研究C)
  • 黒川 雅代子(龍谷大学短期大学部准教授、グリーフケア論研究)

研修協力者

  • 那須 英勝(龍谷大学文学部教授、宗教実践実習、宗教実践演習Ⅲ)
  • 殿内 恒(龍谷大学文学部教授、実践真宗学総合演習Ⅰ・Ⅱ、宗教実践特殊研究A)
  • 杉岡 孝紀(龍谷大学農学部教授、臨床宗教師研修東北被災地実習協力)
  • 田畑 正久(龍谷大学文学部教授、医師、社会実践演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)
  • 寺本 知生(龍谷大学文学部非常勤講師、現代宗教論研究、宗教間対話と交流)
  • 中平 了悟(龍谷大学大学院実践真宗学研究科実習助手、関西臨床宗教師会)
  • 金澤 豊(龍谷大学文学部非常勤講師)

大学院協力者(アドバイザリーボード)

  • 島薗 進(東京大学名誉教授、上智大学グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)
  • 高橋 原(東北大学大学院文学研究科教授、実践宗教学)
  • 谷山 洋三(東北大学文学部准教授、臨床死生学、日本臨床宗教師会事務局長)

医療福祉機関協力者

  • 沼口 諭(医療法人徳養会 沼口医院理事長・医師)
  • 大嶋 健三郎(あそかビハーラ病院(緩和ケア施設)院長・緩和ケア医)
  • 吉田 厚子(あそかビハーラ病院看護課長・緩和ケア認定看護師)
  • 花岡 尚樹(あそかビハーラ病院院長補佐・ビハーラ僧)
  • 山本 成樹(あそかビハーラ病院ビハーラ室室長・三菱記念病院ビハーラ僧)
  • 高橋 了(あそかビハーラ病院・ビハーラ僧)
  • 松永 徳成(あそかビハーラ病院・ビハーラ僧)
  • 佐伯 卓哉(特別養護老人ホーム 常清の里施設長)
  • 柱本 惇(特別養護老人ホーム 常清の里 生活相談員・臨床宗教師)
  • 弘中 信厚(橘保育園園長・橘デイサービスセンター長)

日本臨床宗教師会

  • 金田 諦應(カフェ・デ・モンク主宰、東北大学心の相談室理事)
  • 髙橋 悦堂(臨床宗教師、曹洞宗僧侶)
  • 田中 至道(沼口医院臨床宗教師)
  • 堀 靖史(中国臨床宗教師会・臨床宗教師)ほか。

以上、敬称略。

6. 2018年度「臨床宗教師研修」応募要項

「臨床宗教師研修」について、以下のとおり募集します。

(1)定員

10名程度。

(2)出願資格について

次の①~③のいずれかに該当し、④⑤に賛同・遵守する者。

  • ①龍谷大学大学院実践真宗学研究科に在籍する者(2年生以上)
    事前学習レポート提出と申請書提出を求め、内容を精査して当該研究科委員会において受講の可否を判定する。受講可否の結果は、文学部教務課掲示板で発表する。受講許可された院生は、必ず受講登録するものとする。2018年度より実践真宗学研究科の院生であれば、医療福祉機関等の専門職で、「スピリチュアルケア師(認定)」をめざす者も受講できる。ただし、宗教者でない場合は、「臨床宗教師」資格は取得できない。
  • ②龍谷大学大学院実践真宗学研究科を修了した者(特別専攻生・修了生)
    事前学習レポートと申請書提出を求め、内容を精査して当該研究科委員会において受講の可否を判定する。受講可否の結果は、文学部教務課掲示板で発表するとともに、希望する住所に郵送で通知する。受講許可された者※は、3月下旬に出願が開始される「科目等履修生」として手続きをする。
  • ③大学卒業者で大学院生と同等の資質があると実践真宗学研究科が認める者(社会人)
    事前学習レポートと申請書提出と面接への出席を求め、内容を精査して当該研究科委員会において受講の可否を判定する。受講可否の結果は、文学部教務課掲示板で発表するとともに、希望する住所に郵送で通知する。受講許可された者※は、3月下旬に出願が開始される「科目等履修生」として手続きをする。
  • ④実践真宗学研究科の教育理念・目的を理解し賛同する者
  • ⑤臨床宗教師倫理綱領を遵守する者

※ 臨床宗教師研修の審査において受講許可となった場合でも、科目等履修生制度において受講許可がされなかった場合、当該年度の受講は不可。

(3)出願書類

  • ①臨床宗教師研修履歴書(本学所定様式)
  • ②臨床宗教師研修申込書(本学所定様式)
  • ③宗教者証明書
    信徒の相談に応じる立場にある聖職者<僧侶、神父、牧師等>証明書の写し。また、本研究科大学院生で、医療福祉関係者の場合は、医療福祉機関等の専門職<医師・看護師・介護士等>を証明書の写し。
  • ④身元保証書(本学所定様式)
    この身元保証人とは、原則としてその出願者が所属する宗教教団の寺社教会等の責任者で、同じ地域<同じ都道府県もしくは隣県>に住む者とする。臨床宗教師を保護するためであり、臨床宗教師に対して、倫理綱領等の遵守とトラブル発生時に誠実に対応させる責任をもつ。また、本研究科大学院生で、医療福祉機関等の専門職として出願する場合も、身元保証書を提出する。身元保証人は、出願者の所属する宗教教団の寺社教会の責任者で、同じ地域<同じ都道府県もしくは隣県>に住む者が望ましい。
  • ⑤事前学習レポート(次のA B Cについて記述すること)
    • A. 参加動機:
      これまで/これからの自分自身の「臨床宗教師」としての活動、また医療福祉機関、教育機関等での臨床スピリチュアルケアの経験をふまえて、「研修プログラム」に参加する動機や、研修で特に学びたいことについて1,000字程度のレポートを提出する。
    • B. 生 育 歴:
      出生から現在に至るまで、自分の人生に影響を与えた出来事について、その時の思いを含めて5,000字程度で記述する。さらに、記述して気づいたことや感想を800字程度にまとめ、800字程度のレポートだけを提出する。(5,000字程度のレポートは研修が終わるまで自分で保管する。)
    • C. 死 生 観:
      自分自身の人生観、死生観、信仰について、影響を受けた人物や書物、出来事などを含めて2,000字程度で記述する。さらに、記述して気づいたことや感想を800字程度にまとめ、800字程度のレポートだけを提出する。(2,000字程度のレポートは研修が終わるまで自分で保管する。)

(4)提出先

龍谷大学文学部教務課 臨床宗教師研修担当
〒600-8268
京都市下京区七条通大宮東入大工町125番地の1

(5)スケジュール

  • 出願期間
    2018年2月1日(木)~2月12日(月)必着
    ※簡易書留の郵送に限る。
  • 書類審査
    2018年2月14日(水)・15日(木)
  • 面  接
    2018年2月20日(火)17:00から
    (2)出願資格③の出願者のみ。
  • 合格発表
    2018年3月12日(月)

7.臨床宗教師研修受講に係る経費

  • ①交通費・宿泊費:実費負担
  • ②医療福祉機関における実習費:実費負担
  • ③講師謝礼・会場借用料:大学負担
  • ④科目等履修料(審査料・許可料・履修料)「科目等履修生出願要項」記載どおり
  • ⑤保険代:実費負担
  • ⑥臨床宗教師研修受講登録料 8万円 ※④⑤⑥は科目等履修生のみ

8.「認定臨床宗教師」および「スピリチュアルケア師(認定)」の資格認定について

(1)2017年9月9日、龍谷大学大学院実践真宗学研究科・臨床宗教師研修プログラムが日本スピリチュアルケア学会認定「人材養成教育課程」として認められた。これにより、実践真宗学研究科の臨床宗教師研修修了生が日本スピリチュアルケア学会に入会し、本研究科臨床宗教師研修代表者が、臨床宗教師研修の修了生を、日本スピリチュアルケア学会に「スピリチュアルケア師(認定)」として申請すれば、その資格が授与される。病院や社会福祉施設、教職員を目指すものにとって大きな力となる。

(2)2018年3月5日本臨床宗教師会では、臨床宗教師研修プログラムとして認可された大学等の研修修了生で、かつ、日本臨床宗教師会の認める所定の研修を受けたものに対して、「認定臨床宗教師」を授与することが予定されている。

9.推奨学会等

龍谷大学真宗学会、日本臨床宗教師会、日本スピリチュアルケア学会、等に入会し、研修会等で研鑽を続けることを推奨する。将来、日本臨床宗教師会の「認定臨床宗教師」資格や日本スピリチュアルケア学会の「スピリチュアルケア師(認定)」資格を取得することを希望するものは、それらの学会に入会することが必要となる。すなわち、各大学教育機関等の臨床宗教師研修を修了しただけでは、「認定臨床宗教師」と公式に名のることはできないため、日本臨床宗教師会への資格申請が必要となる。詳しくは日本臨床宗教師会や日本スピリチュアルケア学会ホームページを参照すること。

10.フォローアップ研修について

「臨床宗教師会フォローアップ研修」(主催 日本臨床宗教師会・関西臨床宗教師会など)、「グリーフケア公開講座 悲嘆に学ぶ」(春学期8回・秋学期8回、主催 上智大学グリーフケア研究所 龍谷大学人間・科学・宗教オープンリサーチセンター)、「浄土真宗本願寺派ビハーラ活動者養成研修会」(実践真宗学研究科推薦)を受講することが可能です。

11.参考文献

・谷山洋三『医療者と宗教者のためのスピリチュアルケア 臨床宗教師の視点から』、中外医学社、2016

・鍋島直樹「怨みと悲しみを超える道―パリのテロで妻を亡くしたレリスの手紙とヒロシマ原爆被爆者の願いに学ぶ」、上智大学紀要『グリーフケア』4、2016、「ビハーラ活動と臨床宗教師研修の歴史と意義―親鸞の死生観を礎にして」、『日本仏教学会年報』、2017、「スピリチュアルケア―原点にかえって」、『スピリチュアルケア研究』Vol.1、2017

・森田敬史「ビハーラ病棟での実践からみえてくる仏教者の役割」、『日本仏教社会福祉学会年報』41号、2010、「ビハーラ僧の実際」、関西学院大学『人間福祉学研究』3巻1号、2010、「遺族による仏堂の活用実態とその宗教的意義」(『仏教看護・ビハーラ』9号、2014

・打本弘祐「特別養護老人ホームにおける悲嘆―<ビハーラ僧>の視点から」髙木慶子他編『悲嘆の中にある人に寄せて』上智大学出版、2014、「親鸞浄土教におけるスピリチュアルケア理論構築に向けて─ビハーラを手がかりとして」、桃山学院大学社会学論集47、2013、「特別養護老人ホームにおける宗教的ペイン」、真宗学134号、2016

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