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2017.12.21

第17回発達障害研究会 実施報告(2017. 12/14)【犯罪学研究センター】

福祉・教育のサポートから抜け落ちやすい、いわゆる“グレーゾーン”のリスクと少年非行

研究会の様子

2017 年12月 14日(木)に、龍谷大学大宮学舎 西黌別館3F カンファレンスルームにて、龍谷大学犯罪学研究センターの司法心理学のユニット長である武田俊信教授(本学文学部)が代表を務める「発達障害研究会」が行われました。

「発達障害研究会」は、医療・心理・福祉などに携わる方や、精神医学・心理学領域に興味を持たれる方々で集まり、研究会という形で発達障害に関連することを学び、共有していくことを目的としております。

第17回目となる今回は、京都少年鑑別所の定本ゆきこ先生(精神科医)にお越しいただき『発達障害と矯正医療』と題した講演をしていただきました。少年鑑別所では限定された期間に精神科医や心理技官などがチームで少年をアセスメントし、最適な処分・措置に繋がるように腐心していること、また、虐待等の生育環境の問題や知的な発達も含めた発達障害が想像以上に少年犯罪や虞犯の要因となっていること、特に発達障害の場合はむしろ福祉・教育のサポートから抜け落ちやすい、いわゆる“グレーゾーン”の方がリスクが高いといった興味深いお話がありました。

少年犯罪の抑止案として、犯罪につながる負のループを家族や本人を支援することで正のループに変えていくことが重要とのこと。さらに少年法の適用が18歳に引き下げられることの是非についてもお話があり、考えさせられるものがありました。