2018.04.25
エビデンスに基づく刑事政策の重要性を理解する犯罪学セミナー 「エビデンスに基づいた犯罪対策の重要性と実践」 5/2(水) 龍谷大学深草キャンパスにて
【本件のポイント】
・ 科学的な犯罪対策を推進するための、刑事政策評価のありかたについて学べる。
・ アメリカを中心に活躍し、エビデンスに基づく犯罪対策、特に警察活動や犯罪予防の
分野の第一人者であるDavid Weisburd教授をお招きし、彼が長年にわたって関わっ
てきた研究活動やコンサルタントなどの実践を中心に、エビデンスに基づいた犯罪対
策の重要性やその効果について基調講演いただく。
・ 日本における犯罪予防研究の第一人者でもある警察庁科学警察研究所の原田豊氏に、
客観的データを踏まえた防犯活動の支援のために開発された「子どもの被害防止
ツールキット」について、その開発過程を含めて日本での実践を報告いただく。
刑事政策が議論されるのはめったに起きないような重大事件が発生した直後が多いのが現状です。加害者に対する怒りや事件を防げなかった政府等に対する憤りを発端に感情的な議論が巻き起こるため、短絡的な厳罰や監視の強化といった対策が取られがちです。1997年に発生した神戸連続児童殺傷事件をきっかけに少年法が改正され14歳以上に対して刑事罰を科すことが可能となり、少年院の中に16歳未満の少年を収容する刑事施設区画が作られました。しかし、改正から17年が経過した現在、一人の少年も収容されたことはありません。
日本の刑事政策の最大の問題点は、法制審議会等の議論を経て実施されてきた政策の効果検証が一度も行われてこなかったことにあります。最近の厳罰化により刑務所は、認知症の高齢者を中心に養護施設化しています。刑事政策にも税金が投入される以上、そこには説明責任があり、きちんとした検証が行われるべきです。
そこで、日本犯罪社会学会と龍谷大学犯罪学研究センターでは、こうした日本の刑事政策の置かれた状況を打破し、科学的な犯罪対策を推進するため、政策立案に関わる政府関係者や実務家、研究者などを対象に犯罪学セミナーを開催いたします。 エビデンスに基づく刑事政策の重要性を理解いただく役割を担う貴重なセミナーとなります。
1. 日時:
2018年5月2日(水)13:00~17:00(開場12:30)
2. 場所:
龍谷大学深草キャンパス紫光館4階法廷教室(京都市伏見区深草塚本町67)
3. 式次第:
13:00 開会のあいさつ(龍谷大学犯罪学研究センター長 石塚伸一)
13:10 企画趣旨説明(同センター政策評価ユニット長 浜井浩一)
13:20 基調講演「エビデンスに基づいた刑事政策の重要性」
Prof. Dr. David Weisburd 氏(ヘブライ大学教授・ジョージ
メイソン大学教授)
基調講演は英語で行われます(逐次通訳あり)
15:00 休憩
15:15 実践報告「「子どもの被害防止ツールキット」の導入よる小学校
での科学的根拠に基づく安全教育の推進」
原田 豊 氏(科学警察研究所 犯罪行動科学部犯罪予防研究室
特任研究官)
16:45 閉会のあいさつ (龍谷大学社会学部長 津島昌寛)
4. 開催 :
主催:日本犯罪社会学会
共催:龍谷大学 犯罪学研究センター、龍谷大学社会科学研究所
後援:龍谷大学矯正・保護総合センター
5. 申込:入場無料・事前申込推奨
以下のいずれかの方法でお申し込みください。
・Googleフォームを利用したネット申込
→https://goo.gl/forms/Gm64XwsK6qkcyVBy2
・お名前(フリガナ)・ご所属・ご連絡先を明記の上、Fax(075-645-2240)
での申込。
問い合わせ先 : 龍谷大学 犯罪学研究センター
Tel 075-645-2184 Fax 075-645-2240
E-mail crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp
URL http://crimrc.ryukoku.ac.jp/