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2020.08.04

「“種”の存在のみならず、“状態”まで知る」生物多様性評価手法に期待。研究分野トップレベルの高度な研究として紹介されました。【生物多様性科学研究センター】

日本私立大学連盟の理工系分野の教育研究推進プロジェクトでとりまとめられた提言・事例集『私立大学理工系分野の研究基盤の強化と向上-科学技術イノベーションの推進に向けて-』において本学生物多様性科学研究センターの取り組みが研究分野トップレベルの高度な研究として紹介されました。

野外環境中には多くの生物からこぼれ落ちた遺伝子情報があふれています。こうした微量な「環境核酸」(環境DNAおよび環境RNA)を手掛かりに生物種の分布や生物量、さらには生理状態までも推定する技術が環境核酸分析です。
新規技術開発や更新・精緻化が研究の目的であり「すくってきた水から生物多様性の観測を可能にし保全や資源管理に利用できる実用技術として社会実装すること」が最終目標です。

生物多様性科学研究センターは、生物種の検出のみならず、種内の遺伝的多様性も「水から」の分析を可能にしてきました。近年では種の存在のみならず「生物の状態」まで知ることを狙い、環境RNA分析も開始したことで、総合的な「環境核酸分析」へ発展しつつあります。これによりDNAだけではわからない、繁殖活動や病原菌への感染といった情報まで得られるようになると期待されています。本学は国内では最も早くから、世界的にも最古参に近いグルーブで、現在も世界をリードする研究を推し進めています。

○研究テーマ:環境核酸分析による生物多様性評価手法の開発と社会実装
○研究者名:山中裕樹 理工学部准教授(生物多様性科学研究センター長)