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2017.09.14

【ゼミ活動紹介】経済学部 大原盛樹ゼミの中国・インド研究旅行

 多くのゼミ(演習I/II)は、学内外で様々な活動を行っています。
 ゼミ活動とはどのようなものなのか、その一端を紹介するために、経済学部・国際経済学科の大原盛樹准教授(演習テーマ:アジア比較経済論)の中国・インド研究旅行の内容を報告いただきました。


 2017年8月10日から21日まで、経済学部の大原盛樹ゼミが、中国とインドで研究旅行を実施しました。

 「新興国の成長を日本に取り込む!」という共通テーマの下、毎年、①社会的意義を意識しながら最新の課題を設定し、②特定の新興国にターゲットを絞って現地調査をしながらオリジナルな研究を進めています。毎年夏休みに行う研究旅行は、ゼミ活動にとって最も重要なイベントの一つです。今年は世界の二大超大国、中国とインドの中小都市における消費の変化に注目しています。新しく中間層の仲間入りをした消費者が外国企業の「原産国(country of origin)効果」をどの程度感じているのか、その形成にインターネットを使った新しいメディアの普及がどう関わっているのか、を研究課題としています。
 今年は、1. 現地の大学・研究機関と共催でのワークショップ(研究報告会)、2.日系企業・行政機関でのヒアリング、3.農村実地調査、の3つを行いました。もちろん観光も思い切り楽しみました。
 今年は当初の出発日に台風5号が関西を直撃し、予定した飛行機が欠航。3日遅れての出発となったため、楽しみにしていた農村消費調査を取り消しました。しかし江蘇省常州市での日系企業の訪問調査は行うことができました。ピジョンとコマツの現地工場を視察し、中国の中低所得層へのアプローチの仕方について話を伺いました。
 次いでインド南部の大都市であるチェンナイに移動し5日間滞在しました。まずアジアで最も早くに設立された大学の一つであるマドラス大学の経済学部でワークショップを実施しました。約100名の現地学生と教員が集まり、研究報告をしました。インド人学生の圧倒的な表現力に驚きましたが、我々もチームワークを発揮してなんとか報告を終えました!日本での予備調査の結果を紹介し、多くの参加者から質問と激励をいただきました。学術報告の後はcultural exchange!我々が日本の民謡や英語での落語を披露し、マドラス大学芸術学部の学生が歌と創作ダンスを見せてくれました。大いに楽しみました!
 チェンナイでは他に農村でNGOの女性支援活動の見学と住民の消費調査、日系企業(東洋水産、味の素、ヤマハ発動機の現地工場)とJETRO(日本貿易振興機構)の訪問調査を行いました。最終日にはチェンナイ中国研究所とインド日本商工会が主催する講演会(於サヴェラ・ホテル)でも研究報告をしました。こちらも約100名のビジネスマンや行政関係者、研究者や大学院生が集まり、実のある交流ができました。
 中国、インドとも、多数の皆様の献身的なご協力のおかげで、貴重な知見とデータを得ることが出来ました。それを基にオリジナルな研究をしていきます。
 それ以外に観光も大いに楽しみました。上海では黄浦江でのナイトクルーズや豫園、ディズニーランドを楽しみ、インドではチェンナイ近郊で海岸寺院等の世界遺産(マハーバリプラム)とドラヴィダ式ヒンドゥー寺院群(カンチープラム)を見学しました。両国の奥深い文化と歴史を実感できました。インドの最後に北部のアグラでタージマハルを見学。タージマハルではサリーを着た女子学生がたくさんの観光客に写真をせがまれ、スター気分を味わいました。心配した体調不良もほとんどなく、全員元気に帰国できました。今年も収穫の多い、明るく楽しい旅でした。