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2023.07.28

[観覧受付]第3回夏のオンライン高校生文学模擬裁判交流大会【犯罪学研究センター後援】

高校生が文学を題材に模擬裁判を実施。傍聴人(観覧者)として是非参加してみませんか?※Zoom開催・申し込み制

開催日時 2023年08月11日 9:00 ~ 2023年08月11日 17:30
開催場所 オンライン@ZOOM(要事前申し込み制)
お問い合わせ 〒600‐8268 京都市下京区七条通大宮東入大工町125‐1 龍谷大学大宮キャンパス西黌129号室 「札埜研究室」宛 ,TEL 075‐343‐3326(研究室直通),E-mail: fudafuda@let.ryukoku.ac.jp

犯罪学研究センターの法教育ユニット長である札埜和男准教授(龍谷大学文学部)が、法教育ユニットの活動として、2023年8月11日(金・祝)に「第3回夏のオンライン高校生文学模擬裁判交流大会」をZoomで開催します。
後援を務める当センターでは、模擬裁判の傍聴人(観覧者)を募集しています。今回の模擬裁判でとりあげるのは、現代版近松「坂田山心中未遂事件」です。文学を題材にしたひと味違った模擬裁判に高校生が挑戦します。ぜひふるってご参加ください。

観覧の申し込み締め切り:8月10日(木)正午まで 
【>>お申込みフォーム(googleフォーム)】


第3回夏のオンライン高校生模擬裁判交流大会


1 本大会のねらい:
①模擬裁判に取り組む高校生の交流を図る。
②人間や社会への眼差しを深める文学模擬裁判を味わう機会を提供する。

2 日時場所
日時:2023年8月11日(金・祝) 9:00-17:30(終了見込)
法廷:札埜研究室のZoom(1法廷で実施)および各自宅、学校(ZOOM)

3 出場校(6校) 
  札幌龍谷学園高等学校(北海道) 
  京都女子高等学校(京都)
  神戸女学院高等学部(兵庫)
  神戸海星女子学院高等学校(兵庫)
  済美平成中等教育学校(愛媛)
  上智福岡高等学校(福岡)


   
4 競技方法
参加校は予め配布される文学教材シナリオや関連資料をもとに、参加校が検察側・弁護側どちらかの立場に立って立証・弁護活動を行う。シナリオ創造型の模擬裁判である。
参加校は決められた時間に従い、立証・弁護活動を行い、審査員がそれらの内容を評価して、その総合点で勝敗を決める(検察側、弁護側どちらになるか、あるいは競技方法の詳細については締め切り後に連絡する)。得点の高い順から優勝校・準優勝校を決める。

5 採点基準
読解力、人間や社会への洞察力、論理性、表現力等の視点から採点する。

6 各チーム人員
1試合に必要な生徒数は、検察側・弁護側いずれの立場でも最低3名とする。
(証人役、被告人役は生徒が行う。検察官役、弁護人役の生徒は証人役あるいは被告人役を兼ねることはできない)
 
7 当日のスケジュール予定
9:00             Zoom入室可能 
9:15           諸注意等の説明 
9:30-11:30    
第1試合 (検察)済美平成 VS(弁護)神戸海星
 (休憩45分)
12:15-14:15   
第2試合 (検察)札幌龍谷VS(弁護)上智福岡
 (休憩25分)
14:40-16:40  
第3試合 (検察)神戸女学院VS(弁護)京都女子
17:00頃    講評/成績発表・表彰式
17:30         終了(予定)
※試合状況により、時間変更の可能性あり。

8 問い合わせ
〒600‐8268 京都市下京区七条通大宮東入大工町125‐1
龍谷大学大宮キャンパス西黌129号室
札埜研究室 宛  TEL 075‐343‐3326(研究室直通)
E-mail: fudafuda@let.ryukoku.ac.jp

主催:龍谷大学札埜研究室・オンライン高校生文学模擬裁判交流大会実行委員会
後援:龍谷大学犯罪学研究センター一般社団法人刑事司法未来、京都教育大学附属高等学校模擬裁判同窓会、龍谷大学矯正・保護総合センター、龍谷大学法情報研究会、
   刑事弁護オアシス


【シナリオ紹介】現代版近松「坂田山心中未遂事件」
(あらすじ)
令和5年5月8日午後8時頃、神奈川県中郡大磯町のホテル坂田山において、夫が内縁の妻をベルトで首を絞めて殺害するという事件が起こった。
妻はガンに冒され余命幾許もなかった。自分の命が短いことをわかっていた妻は、夫に以前から「殺してほしい」と漏らしていた。
殺害された日はホテルで泥酔し、夫に「殺してくれ」と迫ったのである。
妻を苦しみから救ってやりたいという思いから、夫は殺すことを託されたと判断し、妻の首を絞め、それでも殺せないとわかって自分のベルトで締めあげ、殺害に至った。
罪の重みにたえかねた夫はそれから後を追って自分も死のうと試みたが死に切れず、警察に自ら電話して殺したことを告げ逮捕された。
その後の調べで、確かに夫は妻を愛していたが、民間療法の高額な治療費で生活はかなり圧迫され苦しい状態であったことが明らかになった。
また消費者金融や以前在職していた会社に借金があり、ギャンブルもしていたことがわかった。そこで警察は取調べの結果、嘱託殺人ではなく保険金を狙った「殺人」にあたると判断した。
こうして、この事件は検察官から横浜地方裁判所小田原支部に起訴状が提出され、公訴が提起された。
検察官は「殺人罪」を主張し、弁護人は妻を殺したことには間違いがないとしつつも、嘱託があったとして「嘱託殺人罪」を主張した。

(主な参考文献)
朝日新聞縮刷版1991年3月10日付「病気の妻を絞殺と自首 藤沢で男性逮捕」
朝日新聞縮刷版1991年5月9日付「『末期がんの妻を殺した』宇都宮 会社員自首」
奥野善彦編(1994)『安楽死事件 模擬裁判を通してターミナルケアのあり方を問う』医学書院
邦光史郎(1989)『情死の歴史 陰の日本史』廣済堂出版
小林恭二(2005)『心中への招待状 華麗なる恋愛死の世界』文春新書
佐藤清彦(2001)『にっぽん心中考』文春文庫
近松門左衛門『曾根崎心中』
松平進編(1998)『新注絵入 曾根崎心中』和泉書院