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2022.02.21

留学生寮(大宮荘)跡地における遺跡発掘調査・地元説明会を開催【文学部・文学研究科】

2022年2月20日(日)、留学生寮(大宮荘)跡地における遺跡発掘調査結果の地元説明会が開催されました。今回は感染対策に配慮し、午前・午後で2回実施され約40名の地元の方にお越しいただきました。主な調査成果をご紹介します。

 

留学生寮(大宮荘)の跡地は、龍谷大学付属平安高等学校・中学校に隣接(京都市下京区西酢屋町)します。平安京跡左京七条一坊十二町北東隅に推定されます。

 


 

今回の発掘調査は、校舎建築に伴う事前調査として、2022年1月から約2ヶ月間、文学部 國下多美樹教授、木許守教授を担当として、考古学実習を履修した文学部の学生有志約15名と文学研究科の院生1名とともに実施されました。

 

発掘調査の結果、平安時代前期の横板組井戸1基、平安時代末から鎌倉時代の縦板組井戸7基、土取り跡などが確認されました。調査区内に建物跡が発見されなかったので、基礎の浅い建物で後世に削られてしまった、広い家地であった、共同利用された井戸あるいは農地であったのいずれかと推測されました。今後、出土遺物の整理や過去の調査成果も併せて総合的な結果報告がなされる予定です。

大宮学舎のある七条大宮の歴史を解明する重要な成果となりました。

 


 

<発見された主な遺構>

井戸は、全部で8基発掘され、それぞれ井戸の深さは、井戸1が1.6m、井戸2・3が0.8m、井戸4・6が1.2~1.3mと当時の地下水の深度や貯水量によって変えられたと推測されます。


 

<出土した遺物が展示されました>

井戸内などの遺構から少ないながら平安時代末から鎌倉時代の瓦器(椀・鍋・釜)、土師器皿、焼締陶器甕、須恵器鉢、輸入陶磁器が出土しました。当時の生活を物語る資料です。


公開された遺物

 

発掘調査に参加した学生からは、「机上の学びだけでは知ることができない発見があった。卒業後も発掘に携わっていきたい」という感想が寄せられました。

 

 


 

2022年2月28日追記:当日の様子は、以下の動画にてご覧ください。