Need Help?

News

ニュース

2022.03.15

国際学部生による取材記 最近流行のセルフ写真館を起業した国際学部生にインタビュー!

一介の大学生でありながら、韓国で流行のセルフ写真館に着目し、在学中に自らセルフ写真館『JP写真館』を立ち上げた国際学部生の若き起業家がいます。
セルフ写真館とは、2020年頃から韓国の若者の間でブームとなったもので、プロ用の撮影機材やスタジオ設備を使って、セルフポートレートを手軽に撮影できるサービスのこと。撮影料は3000円ほどに設定され、コロナ禍の時代にあって、「人と接触せずに個室で楽しめる」、「マスクを外して撮影ができる」といった利点から、瞬く間に韓国社会に広がっていきました。
私たち取材班の所属ゼミの先輩でもあり、在学中に『JP写真館』を起業した前田高嶺(まえだ・たかね)さん。前田さんが運営するセルフ写真館は、いわゆるプリクラよりも自然体で「エモーショナルな」雰囲気の写真が撮れる点で、若い女性や20代のカップルを中心に人気を得ており、日本で2番目のセルフ写真館として話題となりました。同年代ながら、セルフ写真館のビジネスを通じて、大きな注目を集めることに成功した経緯や苦労などについてインタビューしました。




― そもそもどのような経緯でJP写真館の起業に至ったのでしょうか。

大学3回生のとき、コロナ禍でアルバイト先が閉店してしまったことがきっかけです。「この先どうしよう...」と焦る一方で、自分の時間に余裕ができました。その際、似たような境遇にあった龍谷大学の友人に相談したところ、お互いに「将来は起業したい」と考えていたことが判りました。今後はどのようなビジネスが有望か話し合っていたのですが、韓国文化に精通する彼が、「セルフ写真館が次のトレンドになる」と思いついたのです。このような流れ、そして勢いもあって、セルフ写真館ビジネスをその友人と一緒に立ち上げることになりました。


― なるほど、すごいですね。でも、起業のノウハウや知識はあったのでしょうか。

全くありませんでした(笑)。実際に事業を始めてみて、商品やサービスのクオリティも当然ながら、最も重要なのは「集客力」だと身に染みて感じました。私は芸術・メディアコースの所属するゼミで、映像編集や写真撮影の技法、SNSの発信力についても幅広く学んでいたため、仕事に活かせる実践的なスキルがある程度身についていたと思います。


― 国際学部での学びや生活が起業にも活かされているのですね。「JP写真館」の立ち上げや運営にあたっては、これまでどのような苦労がありましたか。

まず機材集めから始め、マーケティングや店舗運営について友人と綿密に話し合い、少しずつ体制を整えましたが、ゼロからのスタートはわからないことだらけでした。軌道に乗った現在でも、関連した取り組みを新たに展開しようとするときは不安が大きいです。アルバイトスタッフを雇う場合も、自ら仕事をこなしながら彼らの育成や、彼らが働きやすい環境を整えないといけないので大変です。


― 競合他社と比較した場合、JP写真館の強みは何でしょうか。

「写真のクオリティの高さ」、「広々としたスタジオ」、「写真の仕上がりの早さ」の3点です。お客様の写真を高画質なモノクロ仕上げにして、その場でスマートフォンの転送機能を使ってお渡しするか、即日メールでデータをお渡ししています。


― 宣伝はどのようにしてきましたか。やはりSNSでしょうか。

そうです。特にInstagramやTikTokへの投稿は反響がとても大きかったです。


―最後に、今後の目標や事業展開の見込みについて教えてください。

現在は写真館の拠点(店舗)を、これまでの京都から、私の地元である広島に移しています。今後は広島での事業を長く続けていきたいと思っています。


― 本日はありがとうございました。


(インタビューを終えて)
近年注目を集めるセルフ写真館を、国際学部在学中に立ち上げた前田さんには、起業に至るまでの経緯や心境など、貴重なエピソードを語っていただきました。
今回のインタビューを通じて、私たちと同年代でありながら、学生起業するというその挑戦心、そして今もマーケティングを怠らず、新たな事業展開を目指し、実績を積み上げながら社会に影響を与え続けている彼の行動力など、前田さんの高みを目指す考え方や意思の強さを感じることができました。


(インタビューは2022年1月に実施しました)



取材スタッフ
聞き手:大西真央(花園高等学校 卒)
撮影:牧野杏菜(三重県立津西高等学校 卒)
原稿執筆:梅村一生(岐阜県立岐阜城北高等学校 卒)
本郷海乙(箕面自由学園高等学校 卒)