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2022.06.23

自治会の実情を知る【社会共生実習】

 社会学部の「社会共生実習(地域エンパワねっと・大津中央)」(担当教員:社会学科 教授 脇田健一)では、大津市中央学区自治連合会の会長を10年間の長きにわたってお務めになられた安孫子邦夫氏と6月17日にオンラインで対談しました。
 対談にあたり、受講生からは事前にたくさんの質問をお送りしており、今回はそれらに回答いただく機会となりました。


安孫子邦夫氏

 近年、自治会に参加しない若者世帯の増加に自治会存続が危ぶまれていますが、受講生からの「自治会の必要性とは?」という問いに対して、安孫子氏は「一昨年には高齢者の方々がコロナワクチン接種の予約電話が全く繋がらず困っていたところに自治会でパソコン予約の代行を引き受け、無事に接種できた例、マスク・アルコール・手袋など、コロナ対策グッズが全く入手できなくなった時期に自治会役員が手分けしてドラッグストアを駆け回り、衛生用品キットとして自治会費の負担で配布したところ、特に簡単にドラッグストアまで行くことのできない高齢者の皆さまに大変喜ばれたという例、一人暮らしの高齢女性のお宅の郵便ポストにチラシがたくさん溜まっていることに近所の方が気付いてインターホンを鳴らしても反応がなく、最悪の事態も想定し、交番の警察官も駆けつけて玄関ドアを割って入ろうかという寸前で高齢女性の娘さんの連絡先を知っていた自治会員の方が連絡を取ったところ、入院をなさっていたということがわかり、自治会長の奥様が安堵してその場でへたり込んだという例など、こうしたエピソードの積み重ねが自治会であり、自治会が必要である理由だと考えます。理屈ではなく、日常の中で助け合える、自分ごととして考える、心が通い合えるベースが自治会にあるのではないかと思います。」とお話くださいました。
 この他にもたくさんの質問に時間の許す限り丁寧にお答えいただきました。
 役員の高齢化、なり手不足が深刻化する自治会存続問題に今年の受講生たちはどのようなアプローチをするのか、今後の活動に注目です。




社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。