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2022.07.05

放課後デイサービスゆにこ利用者の保護者の方のお話を聞く【社会共生実習】

お話しくださった樋口氏


 「社会共生実習(障害をもつ子どもたちの放課後支援)」(担当教員:現代福祉学科 土田美世子)では、6月24日(金)に実習先である「放課後等デイサービスゆにこ」を利用されている子どもの保護者、樋口史佳氏にご講話いただきました。ご用意いただいた写真を映し出しながら、妊娠、出産、子育てをされる中での母親としての想いや、ご家族をはじめ多くの福祉関係者の方々がお子さんの成長を見守ってこられたお話をしてくださいました。


写真を映し出しながらお話しくださいました


聞いたお話をメモする受講生


 時折笑いも交えながら終始穏やかに語ってくださり、その中で「支援のおかげ」という言葉を繰り返し仰っていたのが印象的でした。

 はじめは「支援を受ける」ということや、「子どもを預ける」ということに対しても罪悪感があったとのことですが、ある本に書かれていた「自立とは他人を頼ること。何にも頼っていない人はおらず、多様な依存先を選択できる状態こそが本当の自立である」等の言葉に出会われ、「支援を受けるというのも有難く受けさせてもらったらいいのだと考えが変わった。この子を通して社会とつながって、私自身学ばせてもらっている」とご自身の考えや価値観が変わっていった様子もつぶさに話してくださいました。


終始笑顔でお話ししてくださいました


しっかりと書き取っています


 受講生の中には実際にお子さんと実習で会っている学生もおり、「いつ会っても(お子さんが)ずっとにこにこと笑顔なのはなぜなのかと思っていました」という感想に対して「本当に周りのおかげ。小さい頃から周りの人たちが優しく丁寧に手取り足取りしてくれたので今の人格形成がなされたと思う。自分ひとりではこうはいかなかったと思うので、支援のおかげ」と仰っていました。


質疑応答の様子


質問をする受講生


 また、お仕事に復帰されたきっかけは何だったのかという質問に対しては「(仕事を)したかったのと(自営業なので)せざるをえなかったという面がある。でも、仕事をしていて良かった。先日も軽度の自閉症の男の子が店に来てくれて、自分で商品を選び、お金を計算しながら出して買ってくれた。
その男の子のお父さんからは、男の子自身が自らそのお店に行って商品を買いたいと言ってくれたという話も聞き、嬉しく思った。色々な人との出会いがあり、色々な人の生き様や話が聞けるのは楽しい」と貴重な経験も話してくださいました。


受講生からの質問にひとつひとつ丁寧にお答えくださいました

 最後に樋口氏から学生へのメッセージでは「世の中には色々な人がいて、少し違う目で見てみることが自分の人間性を広げることにもなるのではないかと思う。あたたかい目線を向けてもらえると世の中が良くなるのではないかと思う」と仰ってくださいました。

今回のお話を心に留めて残りの実習も、また今までとは違った視点で学びを深めてくれることと思います。


社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。