Need Help?

News

ニュース

2022.07.06

龍谷大学・滋賀県共催「びわ湖の日滋賀県提携 龍谷講座」の実施に先立ち、「100地点環境DNA調査『びわ湖の日チャレンジ!みんなで水を汲んでどんな魚がいるか調べよう!』」 を7月から実施

【本件のポイント】

  • 昨年度、滋賀県との共催によりスタートした、年に1度の市民参加型の全県一斉調査。
  • 東洋紡株式会社が協賛。サンプリング作業にも協力。
  • 「魚類等の生物が環境中に放出したDNAを利用した生物調査技術(環境DNA分析※)」を用いた国内最大規模の観測。琵琶湖の生物多様性の保全に役立て、SDGsの達成に寄与。


【本件の概要】
 市民参加による環境DNA分析を用いた観測としては、国内最大規模です。ほぼ等間隔に琵琶湖の湖岸線を100区画に区切り、一般市民や市民団体(自然観察クラブや環境保全団体)、地元企業の有志に参加してもらい、8月に一斉調査を行う予定です。
 龍谷大学から参加者へ「採水キット」を送付し、採水パックに入れた湖水を送付してもらうことにより試料を集めます。
 昨年度実施におけるデータ解析では、およそ50種の魚類が検出されており、琵琶湖に生息する固有種や外来種の詳細な分布が明らかになりました。
 この市民参加型の調査は、沖合ではなく岸辺だけに調査範囲が限られますが、魚類の分布調査をこれだけ多地点で毎年行うことは他の手法では困難であり、本調査データが科学的にも行政にとっても貴重なデータとなります。
 調査結果は、10月~12月に計3回実施する「びわ湖の日滋賀県提携 龍谷講座」の12月開催日に報告します。
 このような活動を通じて、龍谷大学では引き続き、SDGsが掲げる海や陸などの環境保全に寄与する取組を進めていきます。


(協賛企業(2022年6月末時点))
東洋紡株式会社
東洋紡(株)の研究開発拠点である総合研究所(滋賀県大津市)では、琵琶湖の生物多様性の保全に向け、これまでも地域の環境活動への参加や、独自のクリーン運動の実施といった取り組みが行われてきました。今般の「びわ湖100地点調査」へのご協賛を通じて、年に1度のサンプリング作業へのご参加とともに、東洋紡(株)敷地内の定期的なサンプリングを独自で実施され、経時的なデータの取得にご協力いただきます。併せて、東洋紡(株)と生物多様性科学研究センターにおいて、環境DNA分析を活用した共同での取組の検討を進めます。

※環境DNA分析:水中に漂っているDNAを回収・分析して生息している種を推定するという先端技術。魚類等の大型生物を対象としてここ10年ほどで急激に技術的発展を遂げています。生物を捕獲することなく「水から」検出できる簡便さから、生物多様性の観測や水産資源の管理に革命をもたらし、一般社団法人環境DNA学会が設立されるなど社会実装に向けた動きが進んでいます。
(参考情報)
https://retaction-ryukoku.com/123


【お問合せ先】
龍谷大学先端理工学部 環境生態工学課程 准教授
龍谷大学生物多様性科学研究センター センター長      山中 裕樹(やまなか ひろき)
 TEL   077-544-7113    E-mail yamanaka@rins.ryukoku.ac.jp
 URL http://edna-lab.org/ (山中研究室HP)

【その他】
「びわ湖の日滋賀県提携 龍谷講座」については、詳細が決まり次第、ご案内いたします。
龍谷大学 龍谷エクステンションセンター
 TEL  077-543-7805    E-mail rec-shiga@ad.ryukoku.ac.jp