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2022.11.04

付属平安高校との高大連携教育プログラム「現代を学ぶ」を開講【高大連携推進室】

龍谷大学付属平安高校で11月2日、本学との教育連携教育プログラムの学校設定教科「現代を学ぶ」の一環として、社会学部の渡邉悟史・コミュニティマネジメント学科講師(地域社会学)が「問題解決よりも問題発見を重視せよ-社会学のスタンス」をテーマに授業を行いました。

「現代を学ぶ」はプログレスコースとアスリートコース3年生を対象に毎年2回、本学教員が現代社会を取り巻く問題をテーマに取り上げて、事前学習の課題設定や100分(50分✕2)の連続授業、事後学習をとおして内容の理解を深めています。

付属平安高校の講堂で行われた当日の授業では、ケーススタディ形式で、野球場建設を巡って揺れる仮想の地方都市をテーマに、市長や次期市長選候補者、環境団体など立場が違う者同士の意見が異なる背景について、生徒同士のグループで話し合いました。

渡邉講師は、このケーススタディのポイントについて、「ある“解決策”は自分以外にとっては“解決策”ではなく“問題”かもしれない。これなら絶対うまくいく、これしかない、ということはまずない。自分の予想を超えた考えを持つ人は世の中には存在する。自分の物差しは世界に対して小さいのではないかということを意識してほしい」と解説しました。

また、まとめとして、「社会学とは、世の中にはいろんな境遇の人、いろんな意見や価値観を持つ人がいることを前提に、自分も含めてなぜこの人はこんなことを言うのだろうかとの言い分をインタビューやアンケートで調べながら、どうしたら少しでもマシな未来が作れるかを考える学問。世の中で言われる出来合いの課題と解決策のセットを受け入れるのではなく、まずは隠れている問題を発見してほしい。問題発見には若い力が必要です。大学生になれば学生生活も楽しみながら、ぜひ頭をガンガンに使ってください」とエールを送っていました。

次回は11月24日に経済学部の上山美香・ 国際経済学科准教授(開発経済学)が「世界の『今』を知る~途上国と私たちとSDGs」をテーマに授業を行う予定です。高大連携推進室では今後も付属平安高校と連携した教育活動を展開していきます。


授業を行う渡邉悟史講師(写真右)。ゼミ生4人も会場にて授業の進行を支援してくれた


ケーススタディで出された問題について話し合う付属平安高校3年生