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2022.11.29

龍谷大学生×CET留学生とのコラボレーション授業を実施【犯罪学研究センター協力】

グローバルな視点で犯罪や社会についてディスカッション

2022年10月28日、龍谷大学法学部生(28名)とCETアカデミックプログラム*1の学生(10名)との間で、日本語によるコラボレーション授業や交流会が行われました。

本学犯罪学研究センターとCETアカデミックプログラムとの交流は2019年から続いていますが、今回は3年ぶりの対面による交流として、犯罪学研究センター「治療的司法」ユニット長の石塚伸一教授(法学部)による犯罪学研究センターと矯正・保護総合センターの案内、本学法学部生(古川原教授及び濵口准教授のゼミ生)とのコラボレーション授業と交流会を行いました。

前半では、CETアカデミックプログラムの留学生が、犯罪学研究センター及び矯正・保護総合センターが設置されている深草キャンパス至心館に集合し、石塚教授による犯罪学研究センターと矯正・保護総合センターの活動説明のあと、施設の案内を行いました。当施設にある法廷、接見室、審判廷や取調室を見ながら、死刑制度や裁判員制度の在り方をはじめとして、日本の刑事司法制度、そして刑事手続の特徴について説明をしました。


〈石塚伸一 教授による説明の様子①〉

〈石塚伸一教授による説明の様子①〉


〈石塚伸一教授による説明の様子②〉

〈石塚伸一教授による説明の様子②〉


その後は、CET留学生は22号館へ移動し、法学部生とのコラボレーション授業が始まりました。顔合わせと挨拶の後、アイスブレイクとして、古川原ゼミから、写真を用いながら、京都の有名な観光地や美味しい名物についての紹介がありました。


〈アイスブレイク発表の様子〉

〈アイスブレイク発表の様子〉


つづけて、濵口ゼミから「日本におけるセクシュアルマイノリティの人権(現状と課題)」(Human Rights of Sexual Minorities in Japan – Current Situation and Challenges)と題した発表がありました。発表は「日本の同性カップル・同性愛者について」及び「トランスジェンダーの生きづらさ」という二つの部分に分かれていました。まず、学生たちは日本に住んでいる同性カップルと同性愛者の社会的・法的地位及び現状を分かりやすい日本語で説明したうえ、これらの人々が受ける差別の問題を指摘し、よりインクルーシブな施策、特に婚姻制度の同性カップルへの開放の必要性を訴えました。トランスジェンダーについては、日常生活における困難に着目して報告がなされました。学校での制服、体操服、トイレの使い方に関わる問題点の具体例を挙げる中で、自認した性で生きることが社会により認めてもらえないつらさの人権侵害性が指摘されました。また、「性同一性障がい者特例法」の紹介を通じて、法律上の性別変更が認められるためには不妊手術を受けなければならないなど、法律にはトランスジェンダーにとって極めて強い人権侵害が含まれている問題などが指摘されました。


〈濵口ゼミによる報告の様子〉

〈濵口ゼミによる報告の様子〉


〈濵口ゼミによる報告のスライド〉

〈濵口ゼミによる報告のスライド〉


その後、古川原ゼミからは日本の死刑制度の発表がありました。まず、死刑に関する日本の状況をデータや図を使いながら示しました。その上で、死刑確定者の法的立場そして死刑執行手続について述べ、日本において死刑が依然として廃止されていないという現状を巡って、死刑存廃議論の在り方を紹介しました。死刑存置派の意見では、応報刑としての死刑の機能、被害者や遺族の気持ちへの配慮、重大な犯罪への抑止力の存在について検討がなされました。他方、死刑廃止派の意見として、冤罪の可能性、生きて償うことの意味、抑止力としての死刑が科学的証明されていないことや、日本弁護士連合会による死刑廃止に向けた取り組みを取り上げました。最後に、学生たちは死刑を望んで犯罪に走るケースも上げながら私見を述べました。


〈古川原ゼミ生による報告の様子〉

〈古川原ゼミ生による報告の様子〉

コラボレーション授業の後半では、CET留学生による発表が5つのグループに分かれて同時に行われました。その際にCETアカデミックプログラム学生のテーマは、①「アメリカにおける冤罪について」、②「環境問題とその法律における日米比較」、③「アメリカの飲酒・喫煙における状況」、④「バイデン大統領による学生ローン返済免除に関する施策と米国内の声」及び⑤「中国におけるDVに関する法律について」でした。報告の後は各グループが質疑応答、意見交換をしながら交流を深めました。


〈CET留学生によるグループ発表の様子①〉

〈CET留学生によるグループ発表の様子①〉


〈CET留学生によるグループ発表の様子②〉

〈CET留学生によるグループ発表の様子②〉


〈CET留学生によるグループ発表の様子③〉

〈CET留学生によるグループ発表の様子③〉


〈CET留学生によるグループ発表の様子④〉

〈CET留学生によるグループ発表の様子④〉


〈CET留学生によるグループ発表の様子⑤〉

〈CET留学生によるグループ発表の様子⑤〉


CET留学生によるグループ発表が終了した後は、記念の集合写真を撮って、今回のコラボレーション授業が終わりました。


〈集合写真〉

〈集合写真〉


日米、そして中国についての情報共有とディスカッションが楽しくなされた時間となり、本学学生にとっても、CET留学生にとっても、グローバルな視点で犯罪や社会に関して考えることができた、意義深い機会となったと言えます。

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【補注】
*1 CETアカデミックプログラム:
「CETアカデミックプログラム」(本部:ワシントンDC)は、大阪学院大学にオフィスをおき、アメリカの大学生のために短期の日本語留学プログラムを毎学期提供している。その教育の一環として、日本の社会や文化に関する研究プロジェクトを日本語で実施している。
https://cetacademicprograms.com/

*2 今回のCETアカデミックプログラムには、高校時代から米国に在住している中国出身の学生2名が参加。おかげで多様なテーマを巡る発表とディスカッションを行うことができました。