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2022.12.15

「ちがい」を受け入れてくれる場所での現場体験【社会共生実習】

 社会学部『社会共生実習(多文化共生のコミュニティ・デザイン~定住外国人にとって住みやすい日本になるには?~)』(担当教員:現代福祉学科 准教授 川中大輔)では、受講生それぞれの関心や問題意識に沿ってチームに分かれ、コミュニティパートナーとなる受入先団体で活動しています。

 受入先のひとつであるNPO法人東九条地域活性化センターは、年齢や民族や価値観や心身の状態などのいろいろな「ちがい」を自然に表現できる場所としてコミュニティカフェ「ほっこり」を開設されています。12月10日には、本実習の受講生である陸如藍さん(コミュニティマネジメント学科3年生)が学生ボランティアとして現場体験をおこないました。


陸如藍(リクジョラン)さん

 陸さんは中国からの留学生ですが、他大学からの実習生に物の場所や常連客のお名前などを親切に教えてもらいながら、自分にできることを考えて取り組んでいました。


お客様を出迎えるためのテーブルセッティングの様子


他大学の実習生(左)とコミュニケーションをとる陸さん(右)

 この日はテレビ局の取材も入っていました。キッチンスタッフの方の説明を十分に理解できなかった陸さんが撮影用のランチプレートと他のお客様に提供するランチプレートを取り違える一幕もありましたが、そうした陸さんのことを、小林栄一氏(NPO法人東九条地域活性化センター・代表理事)は「それもまた陸さんの持ち味ですから」と、寛容に受け止めてくださいました。

 「ほっこり」では、土曜日のランチを「多文化メニュー」と題して、他国の料理を提供しておられます。この日はフィリピン料理でした。お昼時の忙しい時間帯が過ぎてお客様の足並みもまばらになると、「ほっこり」スタッフの皆さんと一緒に昼食をとりながら、「多文化メニュー」の背景に思いを馳せることになりました。


この日提供されたフィリピン料理


スタッフの皆様とのほっこりランチタイム

 「ほっこり」はコミュニティカフェ以外にも、マルシェやスマホ・パソコン教室、将棋倶楽部など、さまざまな活動に取り組まれています。その中のひとつに、毎週月曜と水曜の午後に開催される「ほっこり子どもクラブ」という、外国にルーツを持つ子どもたちの居場所の提供活動があり、陸さんはこの学生ボランティアとしても活動しています。

 いろいろな「ちがい」を自然に表現できる場所として誕生した「ほっこり」で、陸さん自身も他者に認められながら、時に誰かを認める立場に立ちつつ実習活動を頑張っています。そうした環境に出会った陸さんが、今後何を学び取ってどのように成長してくれるのか、楽しみにしたいと思います。

※コミュニティカフェ「ほっこり」が主催するクリスマスコンサートが12月23日(金)17:30に洛南教会(京都市南区東九条北烏丸町20番地)にて開催されます。
収益金はウクライナからポーランドへ避難している子どもたちへのクリスマスプレゼントを贈る支援に充てられますのでお近くの方はぜひ足をお運びください。


クリスマスコンサート詳細

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。