2022.12.19
「『公共性の危機』と人文・社会科学の課題」をテーマに学問分野を横断し議論
【本件のポイント】
- 人文・社会科学に課された問題を、本学研究者が学問横断的に討論するハイブリッド形式(対面・オンライン)のシンポジウム
- 「世界的な『公共性の危機』の本質は何か」「『自己責任社会』を超える理念はどこに」に迫る
- 龍谷大学生だけでなく一般の方も参加可能(要事前申込)
【本件の概要】
龍谷大学の付置研究機関である国際社会文化研究所(所長・栗田修司社会学部教授)は2023年1月18日(水)に「『公共性の危機』と人文・社会科学の課題」をテーマにシンポジウムを開催します。人文・社会科学領域においてトップクラスの研究者が登壇し、ポスト「自己責任社会」のあり方と、それにふさわしい学術のあり方を展望します。
【テーマ設定の背景】
第二次大戦後の先進諸国で主流だった「福祉国家」と呼ばれる社会民主主義体制は、1980 年代以後の「小さな国家」をめざす世界的な新自由主義政策の広がりによって解体しつつあります。
それまで行政を中心におこなわれてきた福祉・医療・教育・公共インフラ(水道など)の公的責任に基づく「公共サービス」は、その一部が民営化をつうじて市場原理・競争原理に委ねられ、あるいはNPO やボランティアなどの市民の「自己責任」に委ねられるようになりました。
それによって利便性やサービスの向上などのメリットがあったことは事実ですが、他方で公共サービスが競争原理に委ねられたことによる質の低下、階層間や地域間の格差拡大、利用者負担の増加など、さまざまなデメリットがあったことも否定できません。
このような「公」から「民」への流れが加速するなか、教育や福祉、医療、市民生活のさまざまな領域で「公共性」が危機に瀕していることが、21 世紀になって人文・社会科学にとっての大きな問題になっています。
今回のシンポジウムでは、「公共性の危機」が私たちの市民社会と人文・社会科学に提起している諸問題を精察するとともに、その克服の可能性を探ることを目的として、本学のさまざまな分野の研究者が学際的な議論を深めます。
創立400周年を迎える2039年の将来像を見据えて展開中の長期計画「龍谷大学基本構想400」における教学・研究の、新たな展開にもつながる議論が期待されます。
幅広く学外からもご参加いただき、共に議論をしたいと考えています。メディア各位におかれましては、シンポジウム開催の事前周知にご協力いただくとともに、当日ご取材いただきますようご案内します。
1 主 催 龍谷大学国際社会文化研究所
2 日 時 2023年1月18日(水)15:15~19:05
第1部 シンポジウム(15:15~18:25)
第2部 意見交換会(18:25~19:05)
※プログラム詳細は別紙チラシをご覧ください。
3 会 場 龍谷大学 深草学舎和顔館2 階202教室
4 開催方法 第1 部 シンポジウムはハイブリット(対面・オンライン)開催
第2部の意見交換会は対面のみ
※新型コロナウイルス感染症の影響により、完全オンライン開催へ変更する場合があります。
5 申込締切 2023年1月11日(水)(対面会場定員200名)
6 参加費 無料(事前申し込み制)
【国際社会文化研究所について】
龍谷大学国際社会文化研究所(国際社文研)は瀬田学舎(滋賀県大津市)を拠点に、地域、社会、福祉、国際文化、国際共生及びその他の人文社会系に関する総合的学術研究並びに国際的研究交流を推進し、これらの分野における学術研究の向上に寄与することを目的として設置されています。各種研究活動の成果は、シンポジウム・講演会等を通じて広く発信しています。
本件のお問い合わせ先
龍谷大学国際社会文化研究所 (担当:吉村)
E-mail:shabunken@ad.ryukoku.ac.jp 077-543-7746(土日祝を除く9:00-17:00)
※12月28日(水)~1月5日(木)は閉室