Need Help?

News

ニュース

2022.12.19

ワークルール教育の一環で「労働組合の可能性」について学びました

 経営学部の専攻基礎科目の一つである「現代社会と企業」では、ワークルール教育(「権利としてのキャリア教育」の一環)を念頭において授業を組み立てています。その一環で、12月15日に民放労連京都放送労働組合の古住公義副委員長にご講演いただきました。
 ここ数年、京都放送労働組合に講演をお願いしています。その理由は、まず京都放送の再建において労働組合が大きな(中心的な)役割を果たしたということです。そして、構内スタッフ(非正規雇用)の正規雇用化の取り組みにおいて先進的な取り組みを進めているということです。
ほとんどの受講生が「労働組合」という言葉は知っているのですが、実際の活動についてはよく分からないという場合が多いでしょう。そして、労働組合については、むしろ否定的な印象が強いかもしれません。そのようなもとで、「労働組合の可能性」について講演から学んでほしいと思っての開催です。
 古住さんは、京都放送労働組合の具体的活動として、生活と職場を守る、KBS京都の健全な発展をめざす、格差是正の闘い、組織拡大(働く仲間の参加促す)、市民との共同の取り組み、平和と民主主義の擁護の6点をあげられました。そのなかでも、KBS京都の再建、格差是正の取り組みについて詳しくお話しいただきました。報道機関で働くことの意義についても語ってくださいました。
 受講した学生たちの感想のいくつを以下に紹介します。



 労働組合がどのようなことを行なっているか、ちゃんと機能している組織なのかということを疑問に思っていたのだが、特に京都放送の労働組合は正社員だけでなく非正規で働いている方も参加して、賃金や労働環境などの要求を解決しているのだということがとてもよく分かった。私自身就職してから労働組合に入ることにあまり必要性や魅力を感じていなかったのだが、検討してみようと思った。

 今回の古住さんの講演を受けて、労働組合の活動や過去に行われた取り組みについて理解出来ました。古住さんの説明はとても分かりやすく、話の内容がすっと入って来たので、私でも理解できたと思います。労働組合の具体的活動を知り、平和や格差を無くすためといったように善意の目的で活動しているので、自分も労働者になる身としてもっと労働組合のことを深く調べたいと思いました。また、社会に出ても生きがい、働きがいを感じるために労働組合があることを知り、私が社会に出たら楽しいことは無いという感情を持ちそうで不安でしたが、今回の講演を聞いた後でその気持ちは無くなり安心に変わりました。私もできるだけ労働組合に入り、社会の平和を望む1人として生きていきたいと思いました。

 労働組合は日本国憲法と法律で保障されており、「まともな働き方」を実現するために不可欠な存在です。しかし、就職までにその存在や内容について知る機会は十分でありません。メディア等を通じて知る労働組合の活動は肯定的なものばかりではありません。実際の労働組合が問題を抱えていることも事実です。このようなことを含めて講義では学生たちに伝えたうえで、古住さんには講演していただきました。学生たちの卒業後にこの講演がいくらかでも役に立つことを願っています。
                          (文責 細川孝)