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2022.12.27

3回目となる愛媛大学の学生との活動発表をおこないました【社会共生実習】

瀬田学舎から参加した学生たち


「社会共生実習(大学は社会共生に何ができるのか―文化財から“マネー”を創出する―)」(担当教員:社会学科 髙田満彦)では、12月16日に愛媛大学の社会共創学部 地域資源マネジメント学科 文化資源マネジメントコースの槙林啓介准教授のゼミに所属している学生6名と活動発表や意見交換をオンラインでおこないました。


それぞれのグループの発表を聞いている様子


 双方、文化財の保護や活用に関しての調査などをおこなっていることから交流が始まり、今回で3回目の開催となります。日頃は愛媛と滋賀と遠方で学んでいる学生たちですが、お互いの1年間の活動内容や進捗状況の共有をおこなうことで、励みにもなる良い機会となっています。

 今回、本学の学生は深草町家キャンパスと瀬田学舎に分かれて参加をし、文化財である深草町家キャンパスの紹介もおこないました。深草町家キャンパスは京都市が全国初の条例として制定した「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」の適用第1号として保存建築物に登録されています。当キャンパスは、学生・教員と地域住民の交流の場としての活用や、ゼミや講義の教室、課外活動をおこなう場としても活用されていることなどを写真やスライドを用いて紹介しました。

 その後、本学の学生より1年間の活動の発表をおこないました。
 当該プロジェクトでは、文化財を「保存」と「活用」という両面から考えています。今年度は「疏水船と大津」、「近江の祭り」、「湖北地方の観音文化」、「近江八幡」の4つのテーマを設定し、グループに分かれて各フィールドでの調査を進めてきました。


発表の内容をメモする受講生


「疏水船と大津」については上回生を中心に全員で取り組んできました。
琵琶湖の水を京都へ引くために建設された水路「琵琶湖疏水」ですが、現在では新たな観光資源として疏水通船を実施しています。学生たちは実際に乗船し、体験することで気づいた点を大津市役所へ提案もおこないました。例えば、船上での飲み物の提供や、バリアフリー化などです。各機関の許可の問題もあるため実現は難しい点もありますが、様々な視点を持ち、調査していることが伺えました。


 「近江の祭り」、「湖北地方の観音文化」、「近江八幡」については、少人数のグループに分かれて活動をおこない、それぞれに祭りなどのイベントに参画したり、参加者へのアンケート調査をおこなうことで、課題の発見をおこないました。


グループワークの質疑応答の様子


 次に、愛媛大学の学生からは愛媛県伊予郡砥部町の砥部焼関連遺産について窯跡の調査をおこなった内容についての発表がなされ、江戸時代中期から現在でも続く砥部焼産業の活用や砥部焼関連遺産の現状を明らかにすることを目的として詳しく調査されてきたことがよくわかるものでした。

 それぞれの発表後に、グループに分かれて、質問や意見交換の場も設けられ、お互い、「琵琶湖疏水」や「砥部焼」についての質問をしたりと有意義な時間となりました。今後もお互いにどのような活動や調査を進めていくのか楽しみです。

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。