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2023.01.06

龍谷大学生が“みんなで死刑について考える”元刑務官、ジャーナリスト、弁護士、受刑者支援者と日本の死刑制度について多様な側面から検討 龍谷大学深草キャンパスで開催した公開シンポジウム 「死刑を考える一日〜絞首による死刑は残虐か?〜」に法学部生が参加

【本件のポイント】

  •     本学犯罪学研究センター主催の公開シンポジウムに法学部専攻科目「刑事政策」及び「少年法」(担当:石塚 伸一教授)と法学部ゼミナールの受講生180名以上が参加
  •     本学卒業生の元刑務官とジャーナリストによる対談、弁護士と本学教員、受刑者支援を行うNPO法人の理事長によるリレートークを実施
  •     死刑制度の「いま」について、多角的な視点から捉え、共に考える機会に

 

【本件の概要】
 12月23日(金)、本学犯罪学研究センターが公開シンポジウム「死刑を考える一日〜絞首による死刑は残虐か?〜」を開催しました。
 3部制で実施された本シンポジウムにおいて、「みんなで死刑について考える」と題した第2部から、法学部専攻科目「刑事政策」及び「少年法」(担当:石塚 伸一教授)と法学部ゼミナールの受講生が180名以上参加しました。本学卒業生の元刑務官とジャーナリストによる対談や弁護士と本学教員、受刑者支援を行うNPO法人の理事長によるリレートークが実施され、様々な立場の方から語られる死刑制度についての考えに、学生たちは一心に耳を傾けました。
 そして「みんなで死刑について考え、そして、語りましょう」と題した第3部にも多くの学生が参加し、講演者と活発な意見交換が行われました。
 このシンポジウムを通して学生は、世界における死刑制度の廃止に向けた様々な努力を知るとともに、日本における現状と今後の死刑制度の在り方について考えるきっかけとなりました。


シンポジウムの様子

受講者のコメント
絞首刑の残虐性についての映像は、見るに堪えない部分があった。現在の死刑はそれほど残虐なものであるのだと感じた。刑務官の方からは、死刑執行についてのリアルを聞くことができた。死刑は国が人を殺す制度なのに、その現実が国民に知られていないのは問題だと思った。国民ひとりひとりが死刑について知り、考え、議論することが大切だと感じた。
(法学部3年生 兼山 隼輔さん)

 

- 企画の趣旨:※以下、共催者である石塚伸一教授(本学法学部)による趣旨です。
 わたしは、1993年、ドイツ留学中に「日本とドイツにおける死刑と終身刑」という講演をしました。そのとき、死刑のない国ドイツの学生から「日本でも死刑は廃止されると思うか?」と問われました。わたしは「廃止されるだろう」と答えました。それから約30年、死刑は廃止されていません。日本の友人から「死刑はどうやって執行されているの?」と聞かれたこともあります。「絞首刑」と答えました。友人は驚いていました。わたしたちは、この国の死刑について何も知りません。
 龍谷大学に赴任した1998年から、わたしたちのゼミでは、毎年12月になると、みんなで「死刑について考える一日」を企画してきました。この10年くらいの間、お休みしてきました。2023年3月、龍谷大学を退職します。最後の年の刑事政策の授業でもう一度、「考える一日」をやりたいと考え、本学法学部、犯罪学研究センターなどのご協力を得て、本企画を実施しました。


ジャーナリストの堀川 恵子氏(左)と本学卒業生の元刑務官による対談


弁護士の金子 武嗣氏


NPO法人マザーハウス理事長の五十嵐 弘志氏

問い合わせ先:法学部教務課  Tel  075-645-7896 E-mail hogaku@ad.ryukoku.ac.jp