2023.02.27
英国エセックス大学 藤田 早苗氏の講演を開催【経済学部】
経済学部の基礎演習(原田太津男教授および西川芳昭教授)に、英国エセックス大学人権センターフェローの藤田 早苗氏を招いて、『武器としての国際人権―日本の貧困・報道・差別』をテーマに講演会を開催しました。
国境なき記者団による「報道の自由度ランキング」において、日本は2011年の12位(178国中)から後退を続けて2022年には71位(180国中)になっています。2016年に日本を調査した国連特別報告者も「日本のメディアの独立性の危機と連帯の弱さ」を指摘していました。
藤田氏は、2016年4月の国連特別報告者デビット・ケイ氏の日本調査訪問に尽力、2017年5月プライバシー権利の特別報告者ジョセフ・カナタチ氏とも協働されてきました。講演会では、自身の経験を踏まえて、国際人権法発展の歴史や人権教育と道徳教育の違いなど理念的な内容から、沖縄基地・日本の貧困(東京都庁下での食料配布・生理の貧困・無料給食を含む)・性犯罪の表現・入管問題・日本のメディアの問題などの個別事例に展開したお話となり、に受講者たち時間を忘れて聞き入っていました。
講演終了後も事実を伝えないメディアの問題に学生としてどのようにかかわっていくか、学生と講師の間で討論が続きました。
今後も、教室での学びの中に実社会で国際的に活躍する研究者・実践者をお招きして、経済学をはじめとした社会科学を学ぶことが、市民として生きていくことにどうつながるかを、基礎演習などの対話教育の中で実施しています。