2023.04.07
NHKとの共同研究の成果が結実・最高裁判事が遺したノートによる新事実/Eテレ 4/15(土)放送【矯正・保護総合センター】
本学 矯正・保護総合センターでは、設立当初から「團藤文庫研究プロジェクト」を立ち上げ、本学所蔵の團藤文庫を用いて様々な調査研究活動をおこなっています。
その研究成果は広く市民や社会に還元することが求められるものであり、この度NHKとの共同研究の成果が結実。ETV特集の番組として放映される運びとなりました。
航空機の騒音に苦しむ住民が夜間の飛行停止を求めた「大阪国際空港公害訴訟」。公害で初めて国の責任が問われた重要な裁判です。その最高裁での審議の内幕を明かす資料が見つかりました。元最高裁判事・團藤重光氏が記したノートです。
刑法学の第一人者として、東大教授を経て最高裁に入職した團藤重光(だんどう・しげみつ)は、人権を重視し「反対意見」「少数意見」を数多く著書したことで知られています。2012年の死去後、10万点近くの資料が本センターに寄贈されました。その後、NHKと共同でデジタル化と分析を進めてきましたが、その過程で上記ノートが発見されました。
「大阪国際空港公害訴訟」は1975年、二審大阪高裁で原告住民が勝訴し、夜間飛行の差し止めと損害賠償が認められました。しかし1981年、最高裁は飛行差し止めを求めた住民の訴えを退ける判決を言い渡します。
團藤氏のノートが明らかにするのは、最高裁小法廷が当初「飛行差し止め容認」の結論を固めていたという意外な事実です。ではなぜ結論は覆ったのか。
「裁判所に救済を求める道をふさいではならない」として多数意見を批判した團藤氏。関係者の証言や資料をもとに、遺されたノートを読み解き、裁判の内実に迫ります。
是非ご視聴ください。
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番組名:ETV特集「誰のための司法か ~團藤重光 最高裁・事件ノート~」
URL:誰のための司法か〜團藤重光 最高裁・事件ノート〜 - ETV特集 - NHK
日 時:2023年4月15日(土)23:00~23:59(再放送 4月20日(木)0:00~0:59)
放送局:NHK Eテレ
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※Twitterでも予告配信しています。
【NHK「ETV特集」公式Twitter】https://twitter.com/nhk_Etoku/status/1645196893436145665?s=20