2023.05.10
琵琶湖の淡水シジミに及ぼす温暖化影響を評価【先端理工学部/研究部】
岸本 直之 環境生態工学課程 教授と滋賀県琵琶湖環境科学研究センター,東レテクノ(株)との共同研究により、数理モデルを用いて琵琶湖の淡水シジミ挙動解析を行い,湖沼温暖化が琵琶湖のシジミの生育に与える影響を評価しました。
評価の結果,水温が上昇すると夏季のシジミの消耗速度が大きくなるとともに消耗期間が長くなり,シジミの生育に負の影響を与えることが明らかになりました。
平均水温1℃の上昇でシジミの生育は10〜20%程度低下することが予測され、琵琶湖では20年で1℃程度の水温上昇が起こっていることから,琵琶湖南湖からより水温の低い琵琶湖北湖へ生息地を移動させるなどの温暖化適応策の必要性が指摘されます。
この研究成果は,水環境学会誌46巻3号(2023年5月10日発刊)に掲載。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jswe/46/3/46_69/_article/-char/ja/
水環境学会誌HP:https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jswe/-char/ja
岸本教授の取り組みについて:https://retaction-ryukoku.com/1043
https://issuu.com/ryukoku/docs/kouhoushi_93/32