2023.05.26
生理はなぜタブー視されるか/映画『LOOKING FOR THAT―アレを探して―』上映・講演会を開催
2023年5月25日(木)、社会課題解決を目指す教職員の部署横断型ワーキンググループの企画で、男性監督によるドキュメンタリー映画『LOOKING FOR THAT―アレを探して―』の上映と監督の講演会を開催しました。
本講演会は、2021年度からユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターで実施している「RYUKOKU CINEMA」と題した、社会的なテーマを題材にした映画と、龍谷大学の先生方や外部講師による、テーマに関連したミニレクチャーで学ぶイベントとの連携企画です。
深草キャンパスと瀬田キャンパスで同時に開催し、当日は25名の参加がありました。
まずは、映画『LOOKING FOR THAT―アレを探して―』の上映が行われました。
日常的に「アレ(=生理)」という言葉が使われるように、「生理」は “語りづらい”“触れてはいけない”という意識が根深くあるという問題意識から、タブー視された「アレ(=生理)」に男性映画監督が迫るドキュメンタリー映画で、生理期間も働く女性や、アスリート、セックスワーカーなど多様な職業の幅広い年齢層にインタビューし、「生理」をめぐる様々な意見を収録した作品です。
映画上映会後は監督である朴 基浩(ぱく きほ)氏に講演いただきました。
講演会では、朴氏が甥の出産現場へ立ち会うのを希望したことが映画製作のきっかけになったことや、本映画は朴氏にとっての「アレ」を追い求める映画であったことなどが語られました。
会場からは多くの質問があり、リアルタイムで朴氏に回答いただきました。
「生理に対する男性の意識は変わると思うか?」「映画製作時よりも生理がメディアに取り上げられやすくなったことに対してどう感じるか?」といった生理にまつわる質問だけでなく、「なぜナレーション部分のみ英語であるのか?」「インタビューの対象者の選定について」など、ドキュメンタリー映画の製作部分についての質問も出ました。
朴氏は、「今後、生理をタブー視する世の中が完全に変わることはないかもしれないが、男性が理解しようとする日はいつか来ると感じる。女性パートナーの生理用品を男性パートナーが購入する、そんなちょっとした行動の積み重ねが、変わるきっかけになると思う」と語ってくださいました。
本映画の上映と監督の講演会を通して、生理について改めて考えるきっかけになれば幸いです。