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2023.06.19

実習フィールドの大阪府門真市を知る【社会共生実習】

 社会学部の「社会共生実習(自治体をPRしてみる!)」(担当教員:社会学科 教授 岸本文利)では、自治体の広報現場に参画し、地域の魅力を映像ツールでPRすることを目指して活動しています。
 6/9(金)には、本プロジェクト1年目の受講生たちが実習を受け入れていただいている門真市役所に赴き、門真市について学びました。


当日の様子

 講師としてご登壇くださった宮本一孝市長からは、ご自身がお生まれになった1970年、大阪万博開幕の頃の高度経済成長期にあわせて人口が急増したことや、十数年前まで生活保護受給世帯の割合が高かったことなどといった背景、子どもの貧困が問題となっていることを受けて「子どもの未来応援ネットワーク事業」を立ち上げるなどといった事業の紹介、庁舎の本館が旧第六中学校舎を仮庁舎としており、別館も建設から50年余りが経過していることを受けて、庁舎機能に加えて公園・広場、防災機能が備わり、人や活動を招き入れることができる拠点として庁舎エリアを整備する「門真市庁舎エリア整備ビジョン」の策定について、その他にも、DX化や門真市公式LINEでの情報配信、関西フィルハーモニー管弦楽団が門真市民文化会館ルミエールホールを活動拠点にしていること、2025年の大阪・関西万博開幕に向けて1000日前イベント「いのち輝くツルナリエ」にて、認知症の方やご家族、介護が必要な高齢者などが中心となって作った折り鶴や全国各地、イギリスやフランスから届けられた折り鶴約5万羽が織りなす空間を演出し、人と人のつながりのすばらしさを表現したコミュニケーションアートがペアビル古川橋に展示されたこと、ふるさと納税の情報、海洋堂ホビーランドの紹介、門真市出身の有名人の紹介など、今後、受講生たちの製作する門真市PR動画のネタになるような情報をたくさんご教示くださいました。


宮本一孝市長


市長のお話に耳を傾ける学生

 また、質疑応答の時間では、たくさんの質問に時間が許す限り回答くださいました。その一部をご紹介いたします。

Q.昨年度までの本プロジェクトで制作された動画を視聴して、今年度の制作動画への要望はありますか?
A.私が作りたいと思う内容のPR動画であれば門真市役所の職員たちと作ることが可能です。そうではなく、私たち当事者が気づかないところ、盲点であるところを、第三者である学生の皆さんに気付いていただき、その面白さを広げていただければと思っています。基本的には皆さんが面白いな、作りたいなと思うものを作っていただきたい。ただし、発信したいことを受け取り手が湾曲せずに受信できるような表現に気を遣っていただきたい。また、行政として発信する動画になるので、事実と異なるような誇張や表現はしないように気を付けてください。


質疑応答の様子


質疑応答の様子

Q.進めたいけど出来ていない分野はありますか?
A.コロナ禍で小学校でも一人1台のタブレットが支給され、この4月からは市役所でも電子決済システムを導入したので今まで紙ベースでおこなっていた業務がデジタル化してきています。一方で、例えば生活保護課の業務は申請書類が多く、ケースに対する情報量も非常に多いです。そうした生活保護や高齢福祉、障害福祉などといった福祉関係の複雑化した業務のデジタル化の推進が課題といえます。ただ、職員の中にもワープロ世代も居れば、スマホ世代も居るので、無理せずに世代に合った業務を展開していきたいと考えています。
また、デジタル化を進めることで、門真市役所が打ち合わせに来たり、遊びに来たりと、コミュニケーションをとりに来る場に変わればと考えています。


質疑応答の様子


質疑応答の様子

Q.門真市の好きな所は?
A.私はこの地域で生まれ育っており、市役所の近くにある門真小学校、第六中学校が母校で、その母校であった旧第六中学校が今の職場になっています。私も含めて、市民の皆さんもこの地域が好きで住んでくださっているのではないかと思います。
小さな市ではありますが、初代市長の中塚種夫氏の頃からいろいろな施策を引っ張ってきた面白い地域だと思います。


質疑応答の様子


質疑応答の様子

 門真市は、今年の8月1日に市制施行60周年を迎えます。
 4月には三井ショッピングパークららぽーと門真・三井アウトレットパーク大阪門真がオープンし、更にコストコホールセールも夏頃にオープンすることが予定されているそうです。
 また、京阪電鉄古川橋駅北側の旧門真市立第一中学校跡地に生涯学習複合施設の建設も予定されており、そのデザインは大阪中之島美術館を手掛けた遠藤克彦さんが携わり、指定管理はTSUTAYA及び蔦屋書店などのプラットフォーム事業を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)に委託することが決まっているとのこと。
 更には、「門真市幸福町・垣内町地区まちづくり用地活用事業」の公募型プロポーザルにて、住友不動産株式会社と京阪電鉄不動産株式会社、ミサワホーム株式会社からなるグループの提案が選定され、超高層タワーマンションが建設されることや近隣住民たちの憩いの場・交流の場となる広場の建設が提案され、門真市の玄関口にふさわしい複合的な都市機能の集積が目指されています。


仮庁舎の旧第六中学校校舎


元中学校だった名残が残っています


職員の方に庁舎内を案内いただきました


ツルナリエの折り鶴が
玄関ホールに飾られています

 今後、本プロジェクトの受講生たちは数名でチームを作り、門真市のPR動画を制作するために独自で情報収集などをおこないます。
 今、上記のように大変勢いのある門真市の広報活動に携われることを好機ととらえ、第三者且つ学生ならではの視点から、たくさんの傑作が生まれることを期待したいと思います。

本プロジェクトで過去に制作した門真市のPR動画はこちら【門真市公式YouTubeチャンネル】からご覧いただけます。

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。