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2023.06.29

農福連携で地域をつなぐ【社会共生実習】

 社会学部の「社会共生実習(農福連携で地域をつなぐ―「地域で誰もがいきいきと暮らせる共生社会に向けて」)」(担当教員:コミュニティマネジメント学科 准教授 坂本清彦)では、滋賀県栗東市のNPO法人「縁活」で、農福連携事業に関わり、さまざまな地域をつなぐ活動を展開しています。


ニンニクを集めています


収穫した赤たまねぎ

 「縁活」では、“おもや”という名前で障がい者が農業に携わる農福連携事業をおこなっています。
 日本で農福連携事業は主に障がい者が農業に携わり、就職や雇用の機会を拡大する目的で展開されてきました。ここ20年ほどでそうした農福連携事業が日本全国に普及してきましたが、農福連携の取り組みが障がい者の就労支援だけでなく、地域のさまざまな関係者や組織を巻き込み、地域づくりの契機としても注目されるようになっています。

 今年度4月の学期開始から、本プロジェクトでは10名の受講生が“おもや”に赴いて農作業などに携わっています。“おもや”でおこなっている農作業には収穫や農産物の出荷の準備などもありますが、ビニールハウスのビニールの張り替えや、溝掘り、草むしりといった地味で時にハードな作業も多くあります。
 泥にまみれたり、暑い中での肉体労働だったりの連続で、受講生は農作業の大変さも実感していますが、教室に座っての授業とは違う農作業の新鮮さもあって、それなりに楽しめているようです。


無花果(いちじく)の誘引作業


じゃがいもの選別作業


ニンニクの茎を切り揃えて束ねる作業


ニンニクの茎を切り揃えて束ねる作業

 本プロジェクトも3年目を迎え、受け入れ先の“おもや”のスタッフや利用者の方々の認知度や信頼も向上しています。また受講生が作業を通じて、スタッフの方や障がいをもつ利用者の方々と少しずつコミュニケーションを広げていく姿も見られます。


利用者さんと一緒の作業をして交流しています


赤たまねぎの根っこを切る作業

 6月には、社会調査のスキル習得・向上を目指して受講生が“おもや”のスタッフお2人に、“おもや”での仕事内容、“おもや”で働くことになった経緯、“おもや”でどんな想いで働いているのか、といったことをインタビューさせていただきました。


インタビューの様子


インタビューの様子

 今後は、こうしたインタビューの他にも、参与観察などを通して、社会調査方法のスキル習得・向上を図るとともに、地域の朝市への参加や、中山間地域の圃場での作業などで活動の幅を広げる中で、農業、福祉、そしえて農福連携の可能性や課題について理解を深めていく予定です。

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。