2023.06.22
【法学部企画広報学生スタッフLeD’s】寺川 史朗先生インタビュー
1.寺川先生ってどんな人?
Q1.寺川先生はなぜ憲法学について研究しようと思ったのですか?
当時からつぶしが効くと言われていた法学部で勉強しようと高校生の時に考えて、バブルの時代だったので、就職活動でも受けたところからは全部内定をもらえました。ただ、そのことが自分の中でも不思議でゼミの先生に相談したんですよ。そこで将来のことを相談するようになって、その時の先生の一言一言が心に残ってすごく感銘を受けまして、いつの間にか『この人みたいになりたいな』って思うようになりました。そしてたまたまその先生が憲法学の研究をしている先生だったんですよ(笑)。
Q2.寺川先生が思う、「学生の時にしておいたほうがいいこと」は何ですか?
いつもいろんな学生に『大人と話をするように』という事を言っています。アルバイト先の大人の人でもいいんですけど、ご家族や大学の教員や事務職員の方などなるべく身近な人が好ましいです。だからこそ、ゼミは大事にしてほしいです。大人である教員と一番話す機会だからです。僕がゼミの先生に相談に乗ってもらったのは初めて大学で大人と話をした経験でしたしね。
Q3.最近のマイブームは何かありますか?
今は、古都散策をしています。京都の気に入った庭とかを時々見に行ったりしています。ちょっと覗いて心を落ち着かせてから、講義に臨むこともあります。
Q4.カラオケが苦手とおっしゃっていましたが、もしカラオケに行ったとしたらどんな歌を歌いますか?
カラオケ苦手やね(苦笑)。だから最近はカラオケに行っても歌は歌いません。拍手するだけです。
Q5.寺川先生が授業を行う際、気にかけているポイントなどはありますか?
90分の授業の中で山あり谷ありを作らないといけなくて、半期の15回の授業でも大きい山あり谷ありを作らないといけないですから、大学の授業って難しいんですよ。15回ずっとハイテンションだと大変でしょ(笑)。だから、その点を心掛けています。それと、感覚的なことだけど、今話している内容は、その5秒前に考えているというイメージで話しています。だから、授業前にあまり前もって話す内容を考えるという事はしないですね。あとは自分の世界に入ることですね(笑)。
2.寺川ゼミってどんなゼミ?
Q1.寺川ゼミでは、具体的にどのような活動をされていますか?
私のゼミでは、とにかく本を読みます。テーマは決まっています。現在は、日本国憲法の施行からちょうど70年という節目の年なので、憲法の辿ってきた歴史について判例を用いながら、じっくり振り返っています。やっていることは、一生懸命本を読み、レジュメを作り、報告し、質問するということを繰り返す、伝統的な勉強法です。
Q2.寺川先生は、『ゼミ』をどのようなものと考えていますか?
『ゼミ』とは、大人と話すことのできる数少ない機会です。そして、ゼミにいる大人とは、大学にいる4年間の中でしか出会うことのできない教員という『特殊な人種』です。彼・彼女らは、社会にいる大人とはちがい、様々な動機付けをしてくれます。なので、ゼミは一風変わった人から、一風変わったことが聞ける良い機会になると思います。
Q3.寺川先生の考える、理想の『ゼミ』とはどのようなものですか?
世間からはずれていてもいいから、小さくまとまらずに、自分のやりたいことをフルスイングするゼミです。先生のバイタリティーあふれる姿を学生が見れば、それにあこがれて学生が集まる。そういうゼミってすごく生き生きしていると思います。
Q4.寺川ゼミにはどのような学生に来てほしいですか?
僕の意見を否定してくれる学生に来てほしいです。僕のことを好きな学生というよりは、むしろ僕のことが嫌いな学生に来てほしい、そしてどんどん僕に挑戦しに来てほしいですね。
Q5.最後に学生に向けて何かメッセージがあればお願いします。
大人のいうことを信じるなということです。大人からものを言われたら、まずは疑ってかかる、それが第一です。そして、何かおかしいと思ったら、原点に立ち返ってほしい。従順ではあってほしくないですね。
3.インタビューを終えて
不思議な先生。これが、インタビューを終えた私の最初の気持ちでした。寺川先生の「大人のいうことを信じるな」という言葉は、「寺川先生自身の言うことさえ疑え」ということです。ここからもわかるように、先生の言葉一つ一つが新しくて「不思議な人」だと思う一方、先生のそのような部分に惹かれていく自分がいました。これが寺川先生の人気の秘密なのかもしれませんね。次回もお楽しみに。
【取材・記事】
法学部学生広報スタッフ LeD's
古 太恵人(法学部3年生)
野間 元綺(法学部3年生)