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2023.07.18

2023年度 第2回 REC BIZ-NET web研究会「『おいしく食べる』を続けていくために 〜これからの高齢化社会に向けた食のあり方と技術支援〜」を開催しました!

7月11日(火)に第2回 REC BIZ-NET web研究会「『おいしく食べる』を続けていくために〜これからの高齢化社会に向けた食のあり方と技術支援〜」をハイブリッド(Web+対面)にて開催しました。

高齢になってくると食べたり飲み込んだりする機能(摂食嚥下機能)が徐々に衰え、食が細くなり、十分な栄養が摂取できず、そのために心身の健康も損なわれてしまいます。高齢化が進む日本では、こうした摂食嚥下機能の低下に対して「食べる」をサポートする食品が数多く開発・販売されていますが、そのほとんどは栄養補給に重点が置かれているのが現状です。

講演では本学農学部食品栄養学科 山崎教授の挨拶に始まり、同学科の矢野講師による臨床現場における摂食嚥下障害にまつわる食支援の現状と課題や、株式会社辰馬コーポレーション 京料理せんしょう代表取締役 辰馬氏からは「おいしさ」や「うつくしさ」をそのまま嚥下サポート食「やわらか京料理」に展開した技術開発ストーリーの紹介が行われ、さらに会場では辰馬氏により用意された試食品を通じて、驚きの食感、味わいを体験することができました。

また、質疑応答の時間では出席者から様々な質問が寄せられ、山崎教授の軽妙な司会進行により会場全体が大いに盛り上がりました。閉会後も演者や参加者間で活発な交流が続き、産学連携のみならず、産産連携、産産学連携への発展も期待させる盛会でした。

講演テーマ
1「摂食嚥下障害を支える食支援」
龍谷大学農学部食品栄養学科 講師 矢野 真友美
超高齢化社会を迎えた日本では、健康寿命の延伸が課題です。健康寿命に大きくかかわる要因の一つとして、摂食嚥下障害があります。高齢者では、加齢に伴う心身の機能低下や栄養障害に加えて複数の疾患を合併していることが多く、摂食嚥下障害をきたしやすい特徴があります。「食べること」は栄養を摂取するのみならず、その人らしく生きるための本質であり、摂食嚥下障害の予防や治療は今後ますます重要となります。本講演では、摂食嚥下障害の基礎知識とエビデンスを紹介され、食支援の視点から現場の課題が提起され、会場の参加者とともに考察がなされました。



2「和食文化を嚥下食に~美味しいが心をひらく~」

  株式会社辰馬コーポレーション 代表取締役
  京料理 せんしょう 女将   辰馬 雅子 氏

講演は、京料理 せんしょう の起業に至る経緯から始まりました。管理栄養士の学びと板前修業、さらに経営者としての学び、各々の視点で必要とされる感性を磨かれ、ぶれない軸と機敏な対応を心掛けておられることが良く伝わり、とても参考になる話でした。続いて、高齢者だけでなく、歯の術後や多様な原因での嚥下障害のある方々にも提供できる「やわらか京料理」開発のお話に展開しました。日本料理アカデミーで、やわらか食に関わる専門家チーム(NSTチーム)に参加する機会に恵まれて、物性面について学び、酵素による科学的な手法(凍結含浸法)を学んで、さらには独自の新しい手法を開発されました。その実用化計画が採択されて、助成金によりセントラルキッチンを立ち上げられ、さらに色々な食材の研究開発を進められました。そのリーダーシップと実行力に驚きながら話に引き込まれました。最後に、試食品を味わいながら、個々の具体的な工夫についてもお話しいただきました。ペースト状のやわらか食感でも、見た目と、うまみと香りにより京料理の味わいが十分に楽しめました。



試食品


試食タイム



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