2023.08.21
【ノータバコ12】再確認、健康への害

「タバコは体に悪い」と一括りにしていますが、少し詳しく、どのように悪いのか確認してみましょう。
厚生労働省「e-ヘルスネット」では、「喫煙者本人の健康影響」として…
喫煙はがんをはじめ、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係しており、予防できる最大の死亡原因であることがわかっています。
また、喫煙を始める年齢が若いほど、がんや循環器疾患のリスクを高めるだけでなく、総死亡率が高くなることもわかっています。
と最初に紹介されています。
もう少し、具体的には「喫煙との関連について「科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である(レベル1)」「科学的証拠は、因果関係を示唆しているが十分ではない(レベル2)」と判定された疾患等です。」として、
- 因果関係を推定する証拠が十分(確実):レベル1
-
- がん:肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頸部
- 肺がん患者の生命予後悪化、がん患者の二次がん罹患、かぎたばこによる発がん
- 循環器の病気:虚血性心疾患、脳卒中、腹部大動脈瘤、末梢動脈硬化症
- 呼吸器の病気:慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸機能低下、結核による死亡
- 糖尿病:2型糖尿病の発症
- その他:歯周病、ニコチン依存症、妊婦の喫煙による乳幼児突然死症候群(SIDS)、早産、低出生体重・胎児発育遅延
- 証拠は因果関係を示唆(可能性あり):レベル2
-
- がん:大腸がん、腎孟尿管・腎細胞がん、乳がん、前立腺がん死亡、急性骨髄性白血病、子宮体がんのリスク減少
- がん患者全体の生命予後悪化、再発リスク増加、治療効果低下および治療関連毒性(治療による副作用がでる)
- 循環器の病気:胸部大動脈瘤
- 呼吸器の病気:気管支喘息の発症および増悪、結核の発症および再発、特発性肺線維症
- その他:う蝕(虫歯)、口腔インプラント失敗、歯の喪失、閉経後女性の骨密度低下、大腿骨近位部骨折、関節リウマチ、認知症および日常生活動作、女性の生殖能力低下、妊婦の子宮外妊娠・常位胎盤早期剥離・前置胎盤、妊婦の子癇前症・妊娠高血圧症候群(PIH)のリスク減少
未成年者の場合(喫煙開始年齢が若いことによる)
- 因果関係を推定する証拠が十分(確実):レベル1
-
- 全死因死亡、がん死亡、循環器の病気による死亡、がんにかかるリスク増加
といったことが紹介されています。
病は誰の身にも起こることです。
喫煙していなくても、上のような病気になることもあるでしょう。
でも、喫煙は、このような病気と関連性があり、病気にかかる可能性を高めるのです。
将来、
「吸わなければよかった。」
「早く止めておけばよかった。」
と後悔しないように、
吸っていない人は、そのままでいることを、
吸っている人は、早く禁煙を、
ぜひめざしてください。
出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」喫煙者本人の健康影響 執筆:中村正和
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-02-002.html