2023.08.24
首都圏中国帰国者支援・交流センターのご協力による特別講義を開催(哲学科教育学専攻)【文学部】
7月25日(火)、教育学演習Ⅰ(3回生ゼミ)の特別講義として、首都圏中国帰国者支援・交流センターの安場淳さんと、中国帰国者の「戦後世代の語り部」で自らも中国帰国者2世として20歳の時に家族で中国から日本に帰国した長久保まりさんに大宮学舎までお越しいただき、ゼミ生を前に講演をしていただきました。
安場さんからは戦時中に旧満州に入植後、日本の敗戦により中国に残ることとなった人々の概要や、肉親捜しのための訪日、そして日本への最終帰国といった歴史と、帰国者たちの現実の一端についてお話しいただきました。
そして、長久保さんからはご自身の母親のこと、日本への思いなど、中国帰国者二世としての自らの経験をもとに家族とのこれまでの暮らしについて語っていただきました。
2人の講演後は学生からの質疑応答で特別講義は締めくくられました。中国帰国者問題といえば、ほとんどの学生にとっては遠い過去の話でありましたが、一人の当事者のお話を通じて、過去にこの国で起きた出来事と、自らの歴史のつながりを実感する機会になったのではないかと思われます。