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2023.09.12

夏のオープンキャンパスにて活動発表会を開催しました【社会共生実習】

本学の夏期オープンキャンパスが8月5日(土)と8月6日(日)、8月26日(土)と8月27日(日)の4日間にわたって開催され、社会学部のイベントとして、計7回社会学部の共通科目「社会共生実習」の活動発表会を行いました。

発表会では、7つのプロジェクトの担当教員や受講生が作成した動画やスライドを交えてフィールドワークの様子や、取り組みなどを発表しました。


<8/5(土)の発表の様子>


「障がいをもつ子どもたちの放課後支援」では、受講生が、小学校1年生から高校3年生の障がいをもつ児童に対して行われている「放課後等デイサービス ゆにこ」での実習の様子を発表しました。児童それぞれ好き嫌いや得意不得意があり、各々の個性を生かした方法でコミュニケーションをとることで信頼関係を築いていくということ、児童の成長のためにすべてを支援するのではなく自力でできるように支援を工夫すること、保護者の思いと児童やニーズに寄り添った支援をすることの大切さなどを伝えました。


「地域エンパワねっと・大津中央」では、担当教員より「社会共生実習」について説明をした後、「社会共生実習」を通して「地域の皆さんやほかの学生との良い関係づくり」、「協働をデザインしていく力」を習得できることが高校生の皆さんへ伝えられました。
また、過去の活動「中央カメラリレー」、「あつまれ!みんなでつくる絵本館」などを紹介しました。それぞれのプロジェクトをおこなったときの様子や工夫した点、今後の課題などを発表しました。


<8/6(日)の発表の様子>


「農福連携で地域をつなぐ―「地域で誰もがいきいきと暮らせる共生社会に向けて」」では、まず担当教員が「農福連携」について説明し、栗東市にある実習先「おもや」の取り組みを紹介しました。さらに「農福連携を通じた多様な人々のつながり作りのなかで、農業や(障がい者)福祉、地域社会の課題を学び、その解決策を考え、実践する」という本プロジェクトの目標や、社会調査手法、自主性、企画力や実行力などを実習で受講生に学んでほしいことも述べました。最後に担当教員から、受講生たちが毎週、実習先で障がいを持つ利用者の方々と畑の整備や、野菜の収穫、発送作業などに取り組みながら学んでいるように、高校生の皆さんも、社会学部に入学したら、今、期待していること以上の「何か」を発見してほしいとの思いが伝えられました。


「自治体をPRしてみる!」では、担当教員よりPRとは良い部分だけを紹介することではないということ、PR作成時、話題を探すことが一番大変だが、苦しんで探した先に人が見たいものが見つかるということが話されました。また、昨年度の受講生が作成したPR動画を紹介し、動画を作成することでその受講生が人と交わることによって今まで自分ができなかったことができることに感謝するようになり、人間として成長したと話されました。大学では、人それぞれの個性のいいところを磨いてそれを強みにする、自分なりのコミュニケーションの取り方を身に付けて、一生付き合える友達を見つけることが大切だということが高校生の皆さんへ伝えられました。


<8/26(土)の発表の様子>


「コミュニティの情報発信!レク龍プロジェクト」では、情報をうまく発信し、コミュニケーションをとることが世界平和につながるという理念を掲げ、滋賀県レクリエーション協会のご協力のもと、講習会や協会のHP作成などに受講生が携わり、実践をとおして広報活動について学んでいます。
発表会では、8月7日(月)23日(水)24日(木)に大津市真野浜水泳場でおこなわれた受講生が企画したイベント「浮き輪でGO!」でのSNS、ポスター、のぼり旗などを使った広報活動や当日の様子、苦労した点などについて発表しました。また、全国リクリエーション大会への参加などの後期の活動への抱負なども語りました。


<8/27(日)の発表の様子>


「多文化共生のコミュニティ・デザイン~定住外国人にとって住みやすい日本になるには?~」では、グループに分かれて東九条(京都市南区)の活動先で実習を行っています。
「京都コリアン生活センター・エルファ」では、デイサービスを利用するお年寄りと一緒に体操やゲームをしたり歌を歌ったりすることにより交流する機会をもち、会話を重ねてきました。その中で、在日コリアンや朝鮮ルーツの人々の現在や過去の暮らしについて学んだり、在日コリアンの文化を継続したり自らのアイデンティティを尊重したりする取組についても考えることができたことが語られました。
「コミュニティカフェほっこり」では、朝鮮半島やフィリピンにルーツに持つ方々などからお話を聞いたり、多言語・多文化な背景をもつ子どもとの関わりを持ったりしました。受講生は「お話を聞きながら、多文化社会で多様な人々と共生して生きていくためには、お互いが求めていることについてコミュニケーションを取りながら知っていくことが改めて重要だと感じた」といった感想を述べていました。後期の課題として、在日コリアンの高齢者のQOLを高めていく活動や、「ほっこり」の社会発信を強めていく活動を行いたいと抱負が示されました。


「お寺の可能性を引き出そう!―社会におけるお寺の役割を考える―」では、前期に京都府や滋賀県内にあるお寺に行き、お寺で開催されているおまつりや、親子教室、こども食堂などに参加しました。受講生は、お寺に対して「近寄りがたい」「怖い」といったイメージを持っていましたが、本来お寺は、地域のつながりを感じ、コミュニティが広がる場所であるということを実習を通して感じたことを発表しました。
最後にはオンラインにて、活動先のひとつである一念寺(大宮キャンパス近く)とのライブ中継をつなぎ、オープンキャンパスに合わせて当日開催されていた学生企画を紹介しました。

 
後期は、各プロジェクトの活動も実践の段階に入ります。学生主体でイベントの企画・運営をおこなうものが始まり、受講生が自分たちで立案交渉や企画準備をおこなうことの難しさに直面していることを話しているプロジェクトもありました。また後期から新たに開講するプロジェクトもあります。それぞれのプロジェクトでより一層、地域との関わりを大切にしながら活動に取り組んでくれることを期待したいと思います。

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。