2023.09.25
【ノータバコ21】喫煙とがん

これまでにも紹介しているように、タバコの煙の中には多くの発がん性物質が含まれています。
健康影響が懸念され、発がん性があると報告されている物質が約70種類存在するとの報告があります。
喫煙は、多くの発がん性物質への暴露やDNAの損傷を引き起こし、がんのリスクを高めるのです。
喫煙との因果関係が明らかになっているがんには、肺がん、口腔・咽頭がん、喉頭がん、鼻腔・副鼻腔がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、子宮頸がん、膀胱がんがあります。
また、がん患者の喫煙は、生命予後を悪化させること、および二次がんを引き起こしやすくすることもわかっています。
そして、喫煙年数が長いほど、また1日の喫煙本数が多いほど、がんになりやすい傾向が大きくなります。
だからこそ、できるだけ早くに卒煙・禁煙することが望ましいのです。
受動喫煙についても紹介していますが、先に述べたようなタバコに含まれる有害化学物質や発がん性物質は、副流煙や喫煙者が吐き出す煙の中にも含まれています。
たばこの煙は、喫煙しない周りの人の健康へも悪影響を及ぼします。
例えば、受動喫煙があると肺がんのリスクが約1.3倍増加することが報告されています。
昨今、卒煙支援ブースの外で喫煙が問題となっていますが、タバコを吸わない人たちの健康を害する行為にほかなりません。
あらためて卒煙・禁煙を勧めるとともに、まだ止められないのであれば、少なくても他者の健康を害することがないようルールを厳守しましょう。
→禁煙サポート
→【ノータバコ20】喫煙と生活習慣病
参考・出典:厚生労働省e-ヘルスネット 「喫煙とがん」
執筆 平野 公康、中村 正和
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-03-001.html