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2024.01.15

ワークルール教育の一環で「労働組合の可能性」について学びました【経営学部・現代社会と企業】

 経営学部の専攻基礎科目の一つである「現代社会と企業」では、ワークルール教育を取り入れています。その一環で、12月11日に民放労連京都放送労働組合の古住公義さんにご講演いただきました。
 本科目では2018年度以降、毎年、京都放送労働組合に講演をお願いしています。それは、まず京都放送の再建において労働組合が大きな(中心的な)役割を果たしたということ。そして、構内スタッフ(非正規雇用)の正規雇用化の取り組みにおいて全国から注目される取り組みを進めているという2つの理由からです。
 受講生にとって「労働組合」という言葉は聞いたことはあっても、実際の活動についてはよく分からないという場合がほとんどと思われます。労働組合について否定的な印象も強いかもしれません。
 そのようなもとで、京都放送労組の取り組みを通じて「労働組合の可能性」を学んでほしいと願っての講演です。過労死防止等啓発授業とあわせての本講演と位置づけています。

 受講した学生の感想を以下に紹介します。
 これまで京都放送労働組合という京都での組合や活動のことを一切知りませんでした。今回の講義でどういう活動をしているのかを知り、これまでにどのようなことを行ってきたのかというところがすごくよく分かりました。
 私が今回の講義で驚いたこととしては、学生アルバイトがいること、職場を見にいける機会があることです。KBS京都はテレビ、ラジオといった放送局だと思いますが、このような場所をアルバイト先に選ぶということは、将来的にテレビ局などで働きたいからなのかなと思いますが、大学生でアルバイト先を選ぶ段階で将来の目標が決まっていて選んでいるとしたらすごいなと思いました。
 京都放送再建の際に解雇者を出さずに戦い、一致団結し、40万以上の署名を集め企業再建中に働いていた職員やアルバイト(再建中にいたかどうかは分からない)も頑張って再建を目指したということはとても素晴らしい企業であると感じました。京都放送ということもあり、自分は京都に住んでいないため番組を視聴したことはないが、地元のたくさんの方から応援されているし、地域との繋がりがあることが良さだなと思いました。古住さんの話のまとめでおっしゃっておられたように、労働組合との関係が社会での生きがい・働きがいを感じられるような生活のために、なくてはならない存在であると自分も思います。貴重な話を聞くことができてとても良かったです。

 経営者と労働者の力関係は対等ではありません。どうしても劣勢な立場に追いやられる労働者の諸権利を守るために、労働組合が結成され、労働関係諸法が整備されてきました。受講生たちは本ワークルール教育のなかで、労働者の権利を守る法制度と問題点をテキストで学び、古住さんからは労働組合における活動実践を直接聞くことでき、「まともな働き方」とはなにかについて理解を深めたと思います。学生たちの卒業後にこの講演がいくらかでも役に立つことを願っています。                            
                            (文責 小西豊)