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2024.01.17

【教員の活動】韓国の学校で国際交流授業を実施してきました。(教育学専攻・出羽教授)【文学部】


文学部教員は、学内外で様々な活動を行っています。その活動とはどのようなものなのか、その一端を紹介するために、文学部文学部哲学科教育学専攻の出羽 孝行教授が実施した内容を報告いたします。

 

 

 

 去る2023年12月19日(火)、韓国大邱市にある能仁中学校の2年生を対象に多文化共生に関する授業を行いました。この活動は科研[国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)) 代表:小川佳万(広島大学)]の一環として、日本と韓国の両国で活用できる文理融合型の授業プログラムを開発する研究です。今回、共同研究で開発したプログラムを実際に韓国の学校で試行するため、研究メンバー5人で同校を訪問しました。

 

 能仁中学校で出羽が行った授業についてですが、まず、日本の童話作家、せなけいこの絵本から、自分たちの社会で「普通」と言われる人達も、違うところにいくと逆に自分たちが「普通ではない珍しい人」とみられることを取り上げました。そして、日本の地域社会における多文化共生のための市民活動の実際を紹介しました。授業の最後ではきゃりーぱみゅぱみゅの「もんだいガール」の歌詞の中から、同じ文化を持っているとみえるいつものクラスの仲間も、実は多様であり、身近な友だちの多様性を知ること、自分の中の多様性を肯定的に捉えることを、中学生の視点から話をして45分の授業を終えました。

 

 比較教育学や異文化間教育学では、異なる文化の間の教育交流を行いながら、文化について考える研究も行っています。今回の交流授業を通じて、普段大学生を相手に授業をしている立場から、中学生に関心を持ってもらう授業をどう組み立てたらよいのかを考える機会になりました。また、他国の生徒との交流を通じて日本と韓国の中学生の共通点と違いについても知ることが出来ました。教育の国際交流に関心をもつ大学生の皆さんと、今後、海外の学校を訪問して互いの学びを深めたいと思っています。

 

 今回会場となった能仁中学校は敷地内に高校を併設する仏教系の男子校です。お忙しい時期にも拘わらずご協力いただいた能仁中学校の皆さんに厚くお礼申し上げます。