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2024.02.15

「政策実践・探究演習(国内)」福知山プロジェクト 地域向け活動報告会を実施【政策学部】

2024年2月3日(土)に、「政策実践・探究演習(国内)」福知山プロジェクトの学生18名(2~4回生)、教員1名(谷垣岳人准教授)が、福知山市中六人部地域での活動報告会を実施しました。今年度から福知山市中六人部地域づくり協議会(以下、ミライト中六)と連携した活動を開始し、1年間の活動を終了しました。


■地域向け活動報告会
今回の報告会は、ミライト中六の役員さん以外に地域の一般の方々、及び福知山市まちづくり推進課など多くの方々に参加いただき、龍谷大学がどのような活動をしているのかを知っていただく大事な機会となりました。プロジェクトの柱である「里山整備と資源の利活用」の理念、活動内容とともに、地域の現状把握と資源調査を行った結果をまとめた成果物を配布しました。今年は、ててまる。(里山の食材)・いきものがかり(里山の生物)・チームバイオマス(木材資源)の3班構成で調査を進め、各班の成果物は、『中六人部の山で採れる山菜・きのこカレンダー・利用されている食材』、『中六人部生き物マップ』、『中六人部を歩いて』といった図鑑形式でまとめました。地域の皆様にとって懐かしい記憶がよみがえる内容もあり、今後、地域でも活用いただきながら、学生とともに内容を更新していければと考えています。


地域向け活動報告会(ミライト中六ホールにて)


地域向け活動報告会(ミライト中六ホールにて)


■学生リーダーのコメント
京丹後プロジェクトの最終年度及び福知山プロジェクトの初年度に関わることになった3名の受講生は、特別な体験をし、多くの学びを得たことだと思います。そこで、①地域向け報告会の感想、②次年度メンバーに引き継ぎたいこと、③2年間の履修をして良かったこと、の3点について、各班リーダーを務めた3回生の足立魁正さん(ててまる。)、田村勝哉さん(いきものがかり)、林和真さん(チームバイオマス)に本プロジェクトへの思いを語ってもらいました。


① 地域向け報告会を終えていかがでしたか。​

足立:地域報告会にはたくさんの地域の方々に参加していただき、私たちの活動に関心を持っていただけていることにうれしさを感じました。各班から今年度の活動と成果物を発表させていただき、それぞれにご意見、ご感想をいただきました。今年度は、初年度の活動ということで、地域の基礎情報を収集することを目標としておりましたが、自然資源と人々の暮らしをいかに結びづけるか、システムとして組み込んでいくかが大切であるとご指摘いただき、来年度以降の活動の道筋を示していただけたと感じています。今回、地域の方々と学生が相互に意見交換ができたように、この科目は、地域の方々とともに創り上げていくものであると再認識することができました。地域報告会に参加していただいた方々、そして、今年度のフィールドワークでお世話になった地域の皆さんありがとうございました。来年度以降もよろしくお願いいたします。

田村:まず、私たちのこの1年の取り組みを高く評価していただけたことが素直に嬉しく思いました。報告会にはいつもお世話になっている地域の方のほか、初めてお会いする地域の方もいらっしゃいましたが、その方にもお褒めの言葉をいただくなど、私たち学生にとっては1つの大きな自信につながったのではないかと思います。今回の報告会を契機に、私たちの取り組みに何らかの形で関わってくださる方が増えると嬉しい限りです。

林:今回の地域報告会では、初年度のプロジェクトにも関わらず、多くの地域の方々にお越しいただきました。その中で皆様に真剣に話を聞いて頂き、質疑応答では沢山のご意見やご質問を頂き、私達も丁寧に応答することができ、地域にとっても私たちにとってもとても有意義な時間となりました。


② 次年度メンバーに引き継ぎたいことを教えてください。

足立:私は、山の食材資源の再発見・再認識を目指す班の「ててまる。」に所属し、活動させていただきました。この「ててまる。」は、今年度の最初のヒアリング形式のワークショップで地域の方々に教えていただいたナツハゼという食材で、インターネットで検索しても出てくることのない私たちにとって未知のものでした。後のフィールドワークで「ててまる。」は中六人部地域固有の呼び方であるとわかりました。班の名前を決める際、この食材に興味を持った私たちは、未知のものを探求していく姿勢を大切にしたいとの想いを込めて、この名称を班の名前にさせていただきました。次年度は、初年度に収集できた情報を活用しながら、基礎資料の改良、山で採れる山菜・きのこを地図に落とし込み、ゾーニングするとともに、マツタケ山の整備を継続し、未知のものを探求していく姿勢を大切に活動していきたいと思います。

田村:地域の声を聞きながら共に取り組む協働性を引き継ぎたいです。私たちの取り組みは地域の方々のご協力のもと成立しているのであり、プレーヤーは私たちだけではありません。感謝の気持ちを忘れずに、地域と学生が一緒になって取り組む姿勢を大切にしてもらえたらと思います。

林:今年度は地域の方々とのワークショップを通じて、地域を知るということを中心に活動を行いました。今年度製作した各プロジェクトの図鑑等の成果物を元に、来年度の活動をしてほしいです。


③ 「政策実践・探究演習」は2年間履修することが可能です。3人の方は2年間履修をされましたが、良かったことを教えてください。

足立:私は、2年間の履修を通して、よかったことが2点あります。
1点目は、チームの中で動くことの楽しさと難しさを学ばせていただいことです。福知山プロジェクトは初年度の活動であり、多くのことが0からのスタートでした。そのため、プロジェクトの方向性を決めるために、ⅡA生(2年目の履修者)、先生方と会議を重ねました。活動を進めていくことは、明確な正解があるわけではないため、難しさも感じられた一方で、方向性が見えてくるとやりがいも感じられました。
班活動では、2年目の履修者として、班の運営や話し合いの進行、資料の作成などを務めさせていただきました。上手くいかないことや、自身の力不足を感じることが多々ありましたが、周りの学生、先生方、地域の方々にサポートしていただき、1年間活動することができました。チームの中で動き、班の運営をさせていただけたことは私にとって大変貴重な経験となりました。
2点目は、私の地元である福知山市で活動を行えたことです。私は、昨年度と今年度の2年間の履修を通して、地域の方々が当たり前に感じておられることでも、それは立派な地域資源であることを学びました。フィールドワークで福知山市を訪れる中で、私自身が生まれ育ってきて当たり前に感じていたことも、先生方や学生とともに活動を行うことで、大きな魅力であるとわかり、新たな視点を得ることができました。活動を通して、地域の魅力を再発見・再認識することができ、より福知山市が好きになりました。2年間の活動をさせていただいて本当によかったと感じています。

田村:1年目にはなかった知識や経験が活かせるようになったことです。班の中で自分は何をすべきなのか、地域訪問の時間をいかに活用するのかといった、2年目としての見方が日々の取り組み、特に班活動において活かすことができたと思います。

林:2年間履修して、実際に様々な地域の課題を知ることできました。その上で、その課題を解決するための方策を検討し、地域に提案することもできたので、貴重な経験ができたと思います。


林さんにはプロジェクト全体のまとめ役として重責を担っていただきました。3人とも班リーダーとしてそれぞれ苦労があったことと思いますが、同時に多くの学びを得た充実した2年間だったことと思います。
今年度の18名のメンバーが各班で調査結果をまとめたデータを残していますので、来年度も「政策実践・探究演習」福知山プロジェクトは活動メンバーを募集しますので、こうした活動に興味のある皆さん、是非とも履修登録してください。


文責: 榎並ゆかり(実践型教育プランナー)