2024.02.28
【ご案内(3/10)】日伊シンポジウム「イタリア未成年(少年)裁判所から日本の少年司法について考える」の開催について
イタリアには、(刑罰に代わる)保護処分の規定は存在しない。未成年(少年)裁判所が刑事事件に対して言い渡す終局処分は成人と同様に刑罰である。しかし、イタリアの少年司法の目的は日本と同様に少年の健全育成にある。そのため、イタリア少年司法は、刑事手続の中で児童福祉と連携しながら、様々な働きかけを行うことによって早期に司法手続から離脱させ、刑罰を科さないように制度設計されている。そして、少年司法の中心にいるのが未成年裁判所である。未成年裁判所の最大の利害は発達成長権を含めた未成年の権利擁護にある。未成年裁判所には、職業裁判官と市民(専門家)裁判官が存在し、刑事と児童福祉(民事・行政)の両方を同時に担当し、刑事の場合、少年の検挙から、刑事手続の終結又は刑罰の執行終了までを一貫して見守り、少年だけでなく少年を処遇する児童福祉機関や少年司法機関を監督する。そこに日本のような縦割りはない。
刑罰に代わる保護処分を設けることなく、児童福祉との連携によって脱施設化をモットーに健全育成や立ち直りを実現しようとするイタリアの実践から日本の少年司法のあり方について考えてみたい。
<日伊シンポジウムの概要>
■開催日時
2024年3月10日(日)13:00~16:00
■場所
龍谷大学深草キャンパス至心館1階フリースペース
京都市伏見区深草塚本町67
(交通アクセス)
・京阪「龍谷大前深草駅」下車徒歩約8分
・JR奈良線「稲荷駅」下車徒歩約13分
・京都市営地下鉄烏丸線「くいな橋駅」下車徒歩約5分
■開催形式
@ZOOM(ハイブリッド形式で行います)
■プログラム内容
1.企画の趣旨・日伊少年司法の特徴(20分)
龍谷大学矯正・保護総合センター長 浜井浩一
2 .「イタリア少年司法と未成年裁判所の役割」(100分)
サレルノ未成年裁判所長
(Tribunale per i Minorenni di Salerno) Dott. Piero Avallone
☆通訳:お茶の水女子大学教授 小谷眞男
休憩(10分)
3 .イタリア少年司法から日本の少年司法を考える(指定討論20分)
龍谷大学名誉教授 村井敏邦
4. 質疑応答(20分)
■申込方法
事前申込要
参加ご希望の方は以下の申込フォームか、添付のチラシにあるQRコードから
お申込みください。
https://forms.gle/mJesV9vKrcxoMNGe6
■参加費
無料
■問い合わせ先
龍谷大学矯正・保護総合センター事務部
e-mail:kyosei-hogo@ad.ryukoku.ac.jp
■主催
龍谷大学矯正・保護総合センター
以上