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2024.05.10

本学文学部の藤本孝一客員教授が、古今和歌集の注釈書『顕注密勘』 藤原定家の自筆本発見に貢献【文学部】

 

藤原定家が1221年に著した、『古今和歌集』の注釈書『顕注密勘』(けんちゅうみっかん)の定家自筆本が発見され、本学文学部の藤本孝一客員教授が新聞紙上などで紹介されました。

 

『顕注密勘』はこれまで鎌倉時代の写本(文化庁保管、重要文化財)が知られていましたが、このたび発見されたのは著者自筆本であり、研究者の間で国宝級と評価されています。定家が欄外に注釈を書き込み、また別紙に書き込んで貼りつけるなど、800年を経た現代に注釈制作の過程を具体的に生々しく伝える自筆本です。

 

藤本孝一客員教授は、これまで文化庁主任文化財調査官として活躍され、1980年から冷泉家時雨亭文庫の調査主任として古典籍の調査保存に尽力されています。本学においても以前に講義を担当され、学生たちに古典籍写本の大切さを伝えてこられました。写本は、料紙、書法、装訂の造形美を持つとともに人々の思いやさまざまの情報を伝える媒体であることを広く発信されています。

 

今回の発見が、学生たちや多くの方々が古典籍を後世に伝えていくことの大切さをさらに心にとどめるよい機会となるでしょう。

 

 


藤本 孝一 客員教授