Need Help?

News

ニュース

2024.05.28

西方寺(滋賀県草津市)ー地域に開かれたお寺に学ぶー【社会共生実習】

 社会学部の「社会共生実習(お寺の可能性を引き出そう!―社会におけるお寺の役割を考える―)」(担当教員:社会学科 教授 猪瀬優理、コミュニティマネジメント学科 准教授 古莊匡義)は、地域社会におけるお寺の役割と可能性について考えるプロジェクトです。

 2024年度受講生12名が参加した今年度はじめてのフィールドワークは、5月11日(土)に開催された、浄土宗 治田山 慈眼院 西方寺(滋賀県草津市)の花地蔵まつりへの参加です。

 花地蔵まつりは、10時開始。
 受講生たちはそれより少し前に到着し、2か所の駐車場まわりの警備、駄菓子屋の店番のお手伝いを中心に、スタッフとして参加させていただきました。
 お寺で開催されるにぎやかなお祭りの雰囲気と、そこに訪れる子どもさんたちをはじめとする人びとが楽しんでいる様子を現場で体験することになりました。



 花地蔵まつりでは、さまざまな催しが用意されていました。本堂前では、花まつりの甘茶かけ(参加した子どもさんたちには駄菓子屋で使える金券提供)、青花のお守りづくり、駄菓子屋開始(翌12日も開催)、墓地の一画にもうけられている「ともいきテラス」前では、ストリートピアノイベント、屋台&キッチンカーが用意されていました。キッチンカーと屋台は6店舗。在日中国人の方たちの屋台をはじめ、クレープやスープ、たこ焼きなど多彩。龍谷大学瀬田学舎でもお弁当を提供して頂いている「胡坐2nd」さんの出店もありました。

 墓地の奥にある森の中では、ボーイスカウトによるドーナツづくり、本堂の中ではシェアマーケット、書院では書道展(翌12日も開催)、15時からは子どもさんたちが参加できる抽選会が開催され、16時ころにはお祭り全体が終了しました。

 受講生たちは、自家用車でお祭りに訪れた方々を駐車場に誘導する仕事や、駄菓子屋に併設された手作りスマートボールの受付スタッフとして活躍しました。
 ボールが揃うと景品としてスーパーボールがもらえるルールでした。受講生たちは、スーパーボールゲットを目指して奮闘する子どもさんたちを見守る優しいお兄さん、お姉さんとして上手に接していました。



 お寺とのつながりやお寺に対して持っていたイメージはそれぞれ異なっている受講生たちですが、ご住職夫妻、副住職夫妻をはじめ、お寺で日頃から教室などを持っている先生たちがスタッフとなって、訪れる人びとを楽しませようという気持ちいっぱいで作り上げるお祭りに参加させていただいたことで、お寺の新たな可能性に気づくきっかけの一つになったようです。

 お寺には年配の人が来ているというイメージがあった受講生は、小さなお子さんたちはじめ、若い世代の家族連れが多く訪れていたことに驚いていましたし、思った以上に大勢の人が集まっていることに驚いていた受講生も複数いました。
 お祭りのボランティアスタッフとして働くという体験が初めてだった受講生も少なくなく、誰かのために自分の力を使うことの意味について考える機会にもなったようです。



 イベント終了後、副住職の牧夫妻に受講生からの感想を聞いていただき、コメントもいただきました。「やらされているのではなく、自分たちでやりたいと思ってここに参加してくれているスタッフの方々が沢山いることを知ってほしい。皆さんにもそのような思いで人のために働く活動ができるような大人になってほしい」というメッセージは、本実習においても大事にしていきたい思いです。



 本プロジェクトでは、後期に受講生それぞれの興味関心に合わせてグループを形成してともに活動して頂けるお寺を探していきます。それぞれどちらのお寺でどのような活動を展開してくれるのか、楽しみにしたいと思います。

 社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。